【巻物題箋】 百人一首絵【繪】抄  十二 【本文】 此心は五せつのまひを見て詠る うたなりそのまひ姫をいにしへの 天女によみなしたりまひひめに心 をかけたるにはあらず只まひの おもしろきに空ふく風くもの通ひ ぢをふきとぢよしからばお【「を」とあるところ。】とめも今 しばしとゞまるべしとの心なりまひ のはやくはてたるがあまりになごり をしければかくよみたる           なるべし 【絵札】   僧正遍昭 天津風  雲の かよひ路  吹とぢよ 【字札】 乙女  しばし  の   とゞ すがた   めむ 【画面右下】 国【國】貞改二代 一陽斎豊国【國】画