通知卿御書法  百人一首 【右丁 左下部】 《割書:男|爵》住友吉左衛門寄贈 【左丁 右端欄外】 巻頭九十九三或九九十三或ハ三行七字に書是を略してかきたるを 【左帝 頭部欄外】 ちらしと いふ也 色紙は すへて十 分に書 滿へき事 也 沓は次 第下り に書へし 揃ふへき 事にあ らす 【本文】       天智天皇 秋の田のかりほの いほの苫をあらみ我 ころも手は露にぬ れつゝ 【本文右肩 角朱印】 京都帝国大学図書 【右丁 頭部欄外】 三行 五字 飛鳥井 の巻以 也 【右丁 本文】   持統天皇 春過てなつ来に けらししろたへの 衣ほすてふあま のかくやま 【左丁 右端欄外】 立石 一字のさかりを立石といふ二字さかりを木立といふ 【左丁 本文】   柿本人麿 足曳の山鳥の  おのしたりお        の   なか〳〵し夜         を     ひとりかもね           む 【右丁 頭部欄外】 木立 【右丁 本文】    山辺赤人 田籠浦に  うちいてゝみれは        白妙の    ふしの高根に       雪は降つゝ 【左丁 右端欄外】 二三のちらし 【左丁 本文】    猿丸大夫    おく山     こゑ      に      きく    紅葉       時そ   ふみ分け   秋は  なく鹿      かな     の      しき  【右丁 頭部欄外】 立花 のちら し 【右丁 本文】         中納言家持 しろき   を      鵲の  みれは      わたせる   夜そ        橋に    更   にける      をく霜の 【左丁 右欄外】 五字三行 【左丁 本文】    安倍仲丸 天原ふりさけ みれは春日なる  三笠   出し    の   月   山に    かも 【右丁 頭部欄外】 七字三行 【右丁 本文】     喜撰法師 我庵は   たつみ  みやこ   しかそ     の     住    世をうち山と     人はいふなり 【左丁 右欄外】 立石のやつし【似せて作ること。】 【左丁 本文】     小野小町 花の色は  うつりにけりな   いたつらに    我身よにふる     なかめせしまに 【右丁 頭部欄外】 木立 のやつ し 【右丁 本文】      蝉丸    しるもしらぬも      あふさかの関 これやこの   ゆくも帰るも     わかれては 【左丁 右欄外】 立石のやつし   【左丁 本文】    参議篁 和田のはら八十   島かけて漕    いてぬと   人にはつけよ     あまの釣舟 【右丁 頭部欄外】 四字 六字 【右丁 本文】      僧正遍昭 天津かせ  雲のかよひち     吹きとちよ  をとめの   すかたしはし       とゝめむ 【左丁 右欄外】 短尺ちらし 【左丁 本文】     陽成院 つくはねのみね よりおつる    みなの川 こひそつもりて渕 となりける 【右丁 頭部欄外】 木立 の名 ちらし 【右丁 本文】    みたれそめ      にし我なら        なくに 河原左大臣  みちのくの   しのふもちすり     たれゆへに 【左丁 右欄外】 四行二四字の間ちらし 【左丁 本文】 光孝天皇        我ころも 君かため          手に 春の野        雪は降 にいてゝ          つゝ わかなつむ 【右丁 頭部欄外】 木立 のや つし 【右丁 本文】    中納言行平 立別いなは   の山の峯 におふる松    とし聞は今 かへり来む 【左丁 右欄外】 名ちらしの曲水 【左丁 本文】 在原     竜(龍)田河  業平     から紅   朝臣      に    千早振 水くゝ  神代も  ると    は   きかす 【右丁 頭部欄外】 四行 二字 の名 ちらし かた 【右丁 本文】 藤 すみのえの岸 原 による波夜さへ 敏       や 行       ゆ 朝 めのかよひ路 臣 人めよくらむ 【左丁 右欄外】 落丁のちらし 【左丁 本文】    伊勢 難波かた   あはて  みしかき   此世を 芦の     過して  ふしの    よと    まも      や 【右丁 頭部欄外】 四五四 くたりの 名ちらし 【右丁 本文】 元良親王    わひぬれは今    はたおなし なにはなる    身をつくし    てもあはむ とそ思ふ 【左丁 右欄外】 名ちらしの瀧水 【左丁 本文】 まち    長月の  いて     有明の           月を    素性法師 つる  今こむと      いひし  かな    斗【ばかり】に 【右丁 頭部欄外】 二字三 行の名 ちらし 【右丁 本文】  吹からに秋の草       木の 文屋  しほるれはむへ山        風を 康秀  あらしといふ覧 【左丁 右欄外】 五行五字の名ちらし 【左丁 本文】 大江千里月みれは  千々に     もの こそかなしけれわか   身ひと      つの  秋にはあらねと 【右丁 頭部欄外】 二三四 五六七 の名ち らし 【右丁 本文】   この度は     ぬさもとりあへす 菅家       手向山     もみちの錦    神のまに〳〵 【左丁 右欄外】 高山のちらし 【左丁 本文】       三條右大臣        名にしおはゝ あふさか山のさね かつら人にしら       れてくる       よしもかな 【右丁 頭部欄外】 洞庭 のちら し 【右丁 本文】 をくらやまみねの 紅葉ゝこゝろ あらは   貞信公 いまひとたひ のみゆきまたなむ 【左丁 右欄外】 四五一二の名ちらし 【左丁 本文】 中納言兼輔        こひ みかの原     し わきてな      かるゝ 泉 かる       河いつみ  覧       きとてか 【右丁 頭部欄外】 名ちらし 乃木立 【右丁 本文】 山里は冬そ     源  さひしさ     宗 まさりける     于  人めも草     朝 もかれぬと思へは  臣   【左丁 右欄外】 名ちらしの名とめ 【左丁 本文】 凡         志   こゝろあてに 河         良   おらはやおらん 内         菊   初しもの 躬         能   をきまとはせる 恒         花 【右丁 頭部欄外】 飛雁【鴈】 の名 ちらし 【右丁 本文】 有明     壬   の     生  つれな     く    忠    みへし    岑       別 物    より暁  は      は   な    かりう    し      き 【左丁 右欄外】 曲水のちらし 【左丁 本文】 坂上    ほら  の月  是則    けあ   あさ       と         り明  見 るま   野々   る白  てに   里に   ゆ   よし   ふれ   き   【右丁 頭部欄外】 いかたや つしの 名ちら し 【右丁 本文】 春 道 列 樹 山 河 見はなかれ 良    もあへぬ 尓       閑   もみちな 風   りけり 志 能 賀 氣 多 類 【左丁 右欄外】 四行三字の名とめちらし 【左丁 本文】       紀友則 久かたの光 のとけき春 の日にしつ 心なく花の       地留覧 【右丁 頭部欄外】 六行三 三のち らし 【右丁 本文】 藤原     高  興風       松も            むかし               の たれを    砂   かも      友な  知人に       らなく    せむ  能      に 【左丁 右欄外】 六字四行の名ちらし 【左丁 本文】  人はいさ心も    しらす故郷は 紀貫之  花そむかしの    香に匂ひける 【右丁 頭部欄外】 散立の ちらし 【右丁 本文】 清原深養父夏  の夜はまたよひ なからあけぬるを  くものいつこに  月やとるらむ 【左丁 右欄外】 二字六行のちらし 【左丁 本文】   文屋   白露   朝康   尓風 の吹  秋の  つらぬ しく  のは  きと   免努   知梨   珠曽   家類 【右丁 頭部欄外】 四行一 二の名 ちらし 【右丁 本文】 右   わすらるゝ身を 近       て は おもはす誓         し    ひ     のいのちの    と    か     おしくも有         な 【左丁 右欄外】 三字二行のちらし是も名ちらしの内 【左丁 本文】   参議等 浅茅生のをのゝ   しの原   忍ふれ とあまりてなとか人の    恋しき 【右丁 頭部欄外】 四一三 の名 ちらし 【右丁 本文】 平兼盛   物や    志    お のふれと   もふと    色 に出にけ    ひとの    里 わかこひ     問まて    半 【左丁 右欄外】 六行四字六字の名ちらし 【左丁 本文】 壬生忠見      我名はまたき 恋すてふ      人しれすこそ 立にけり      思ひそめしか 【右丁 頭部欄外】 四字五 字の山 ちらし 【右丁 本文】      清原元輔     契りきな   かたみに 袖をしほ  りつゝ末の   松やま浪     こさしとは 【左丁 右欄外】 一二三の切ちらし 【左丁 本文】       見  もお  にくら             帝   もは   ふれは        能      權 中 納 言 敦 忠 逢       後  さり       むかし       濃  けり       はもの       心 【右丁 頭部欄外】 五行五六 七の名 ちらし 【右丁 本文】 中納言朝忠    人をも身をも あふ事の絶て    うらみさらまし しなくは中〳〵に 【左丁 右欄外】 上下一二の名ちらし 【左丁 本文】     謙  あはれとも         いふ 遍 徳  へき人      はお   起 公  もほえて       身の  哉    いたつらに        成ぬ 【右丁 頭部欄外】 舟の名 ちらし 【右丁 本文】       梶をたえ    ゆらの渡を        行ゑも 曽祢好忠        しらぬ恋    わたる舟人       の道哉 【左丁 右欄外】 蔀の名ちらし    【左丁 本文】 八重 葎しけ れるやと 恵 のさひし 慶 きに人こ 法 そみえね 師 秋は来にけり 【右丁 頭部欄外】 三行二 字の 名ちらし 【右丁 本文】 源  風をいたみ岩         うつ 重  波のをのれのみ         くた 之   けて物を思ふ         比哉 【左丁 右欄外】 六七三の台【臺】ちらし 【左丁 本文】        ひるは        消つゝ 大中臣能宣朝臣 御垣守衛士の 焼火の夜はもえ        物をこ        そ思へ 【右丁 頭部欄外】 四行上下 一字の ちらし 【右丁 本文】    かためおしから  君         遍    さりし命さ     藤原義孝    かくもかなと  那         な    おもひけるか 【左丁 頭部欄外】 二行の 立石 【左丁 本文】 藤原実方朝臣か くとたにえやはいふ   きのさしも草   さしもしら     しなもゆる     おもひを 【右丁 頭部欄外】 五行五 六の名 ちらし 【右丁 本文】     明ぬれは暮 藤原     るものとはし 道信  りなからなを     うらめしき朝 朝臣     ほらけかな 【左丁 頭部欄外】 小笹の 名ちら し  【左丁 本文】     ひとり 久      ぬる 右近  敷         大将 物と    夜の  道綱  かは    明る  母な し    間は   けき  る    いかに            つゝ 【右丁 頭部欄外】 四五六の 台【臺】ちらし 【右丁 本文】      儀司【「同」とあるところ。】三司母      忘れしの 行末まては かたけれは      今日を限りの      命ともかな 【左丁 頭部欄外】 三行対【對】 の名ち らし 【左丁 本文】 大納言公任 瀧の音は絶て久敷 成ぬれと     名こそ なかれてなをきこ     えけれ 【右丁 頭部欄外】 三行一字 の名ち らし 【右丁 本文】 和泉式部あらさら        む 此世の外の思出に今一         度 のあふ事もか       な 【左丁 右欄外】 瀧水の名散のやつし 【左丁 本文】    雲かくれ   夜半の       にし   月             かな 紫式部めぐり  あひてみしやそれ   ともわかぬまに 【右丁 頭部欄外】 五行 五字 のち らし 【右丁 本文】      大弐【貮】三位  や         有馬山ゐな  は      のさゝ原 風ふけは        す いてそよ人        る をわすれ 【左丁 右欄外】 むら雲の名ちらし 【左丁 本文】 小夜    赤染  更て     衛門 かたふく  やすら   まての   はて 月を     ねなまし  見し       物を    哉 【右丁 頭部欄外】 古道 のち らし 【右丁 本文】 大江山いく野の みす    道の   天の   小式部内侍 はし  たて   とを   けれはまたふみも 【左丁 右欄外】 いかたちらし台【臺】やつし 【左丁 本文】       伊勢大輔 にほひ   いにしへのな       らのみやこの  ぬる     哉   八重さくら       けふこゝのへに 【右丁 頭部欄外】 野菊 の名 ちら し 【右丁 本文】 夜をこめて    とりの      関はゆるさし そらねは    はかる      清少納言  とも世に     逢坂の 【左丁 右欄外】 万葉書 【左丁 本文】 左京大夫道雅 今半唯於毛飛 絶奈無登計越 人傳南良天伊 婦与志裳賀南 【右丁 頭部欄外】 木立 のや つし 【右丁 本文】     權中納言定頼 朝ほらけ     宇治の河霧 たえ〳〵に     あらはれ渡る     瀬々の網代木 【左丁 右欄外】 五行一字の名ちらし 【左丁 本文】 相模恨わひほさ ぬ  袖たに   ある物を    恋にくち なむ名こそおしけ れ 【右丁 頭部欄外】 いかた ちらし のやつ し 【右丁 本文】    大僧正行尊 もろともにあはれと おもへ山さくらはな よりほかにしる    人もなく 【左丁 右欄外】 四行二字の名ちらし 【左丁 本文】 周防   たまくらに  内侍      かひなくたゝ 春の  夜の  む名こそ 夢計      おしけれ  なる 【右丁 頭部欄外】 一二三の 露ちら し 【右丁 本文】      三條院 は         夜半  恋し  心にも    の      あらて  かる  うき世   月か   へき になからへ   な  【左丁 右欄外】 立石のやつし 【左丁 本文】 能固【「因」とあるところ。】法師   あらし吹みむろ  の山の紅葉ゝは     たつたの川の    にしき      なりけり 【右丁 頭部欄外】 九行一二 四五六の 名ちら し 【右丁 本文】 良暹法師さひ  しさにやと   をたちい    てゝ     な    かむ   れはいつこ  もおなしあき の ゆ ふ く れ 【左丁 右欄外】 二行三字のちらし 【左丁 本文】 ゆふされは門田の稲葉        音つ【「れ」が脱落か】て   大納言経信 あしの丸やに秋風        そふく 【右丁 頭部欄外】 筏ちら し 【右丁 本文】 祐子内親王家紀伊 をとにきくたか   しの濱のあた   浪はかけし    や袖のぬれ     もこそすれ 【左丁 右欄外】 おなしく 【左丁 本文】 高砂の尾上の桜開【さき】 にけり外山の霞たゝ   すもあらなん   權中納言匡房 【右丁 頭部欄外】 艶書 のちら しの やつし 【右丁 本文】 源俊頼朝臣  けし うかりける   かれ           とは  いのら   ぬ物   人を初瀬の     を  山おろしよは 【左丁 右欄外】 三四の名ちらし 【左丁 本文】 契り置し   させもか露        を  命にて   藤原基俊 あはれことし   の秋もいぬめ         り 【右丁 頭部欄外】 四五二字 のちら し 【右丁 本文】    法性寺入道     前関白太政         大臣 和田の原こきいてゝ みれはひさかたの    雲ゐにま      かふおきつ          白波 【左丁 右欄外】 筏ちらしのやつし 【左丁 本文】 崇徳院 瀬をはやみ岩に せかるゝたき河の われてもすゑ にあはむと そ思ふ 【右丁 頭部欄外】 三字の 千鳥の ちらし 【右丁 本文】 淡路島   千鳥の  かよふ   鳴声【聲】に 源   兼   昌  いく夜   すまの   寝覚ぬ   せき守 【左丁 右欄外】 二行の名ちらし 【左丁 本文】 秋風にたなひく雲の 絶間より     もれ出る月の 影のさやけさ左京大夫顕輔 【右丁 頭部欄外】 見やき の名ち らし 【右丁 本文】   待賢門院 みたれて  堀河     なかゝらむ 今朝は     心も 袖を   しらす   こそ    黒    おも   かみ      へ    の 【左丁 右欄外】 台【臺】ちらしのやつし 【左丁 本文】      たゝ有明の      月そ残れる 後徳大寺左大臣     時鳥なきつる    かたをなかむれは 【右丁 頭部欄外】 三行六 字のち らし 【右丁 本文】 道因法師思ひわひ さ   て   も 命はあるものをうき に   た   へ ぬはなみたなりけり 【左丁 右欄外】 遣水の名ちらし 【左丁 本文】 山の    世中よ  おく   にも   道こそ  皇太后宮大夫俊成 鹿そ    なけれ  なく   なる   思ひ入 【右丁 頭部欄外】 深山 ちら し 【右丁 本文】 藤原清輔朝臣なか   らへは又この比や      しのはれむ   うしとみし  世そ今は悲しき 【左丁 右欄外】 水草のちらし 【左丁 本文】 夜も    やらぬ  かり  すから    ねや    物     の けり 思ふ    隙さへ  俊恵  ころは   つれ    明       法師          な 【右丁 頭部欄外】 四五一 二のち らし 【右丁 本文】 西行法師     和     なけ   か けとて月     やは   涕   ものを思は    か     する かこちかほ    な     なる 【左丁 右欄外】 四五字二三のおはなちらし 【左丁 本文】 のほる    寂蓮法師    むらさめの あきの   露もまた    ひぬまきの ゆふ暮   葉に霧立 【右丁 頭部欄外】 四行上下 一二の ちらし 【右丁 本文】    皇嘉門院別当【當】 て   難波    渡 や     江の     芦の    る こ    かり   へ ひ   ねの       一夜  き    ゆへ身をつくし 【左丁 右欄外】 木立の三字のちらし 【左丁 本文】    式子内親王 玉の緒よ絶     そ   なはたえね   す なからへは忍ふる  る    事のよはりも 【右丁 頭部欄外】 一二三の をさゝの ちらし 【右丁 本文】 も    殷冨  か  ぬ        は   れ  門院 大輔   にそ  はやな       ぬれ 見勢       小島の      海士の  ら   袖たに し色   す        は  【左丁 右欄外】 いかた散しのやつし 【左丁 本文】  後京極摂政前太政大臣      きり〳〵すな      くや霜よの さむしろに ころもかたしき   ひとりかもねむ   【右丁 頭部欄外】 いかた散 しのや つし 【右丁 本文】 二条院讃岐 我袖はしほひに   みえぬ   沖の石の      人こそしらね      かはくまもなし 【左丁 右欄外】 桜木のちらし 【左丁 本文】     鎌倉右大臣 世中はつねにも   かもな渚漕     蜑の小     船の綱手     かなしも 【右丁 頭部欄外】 二行四 字の 名ち らし 【右丁 本文】  参議  雅経 三芳野の山の秋かせさ 夜更てふる郷さむく       衣擣【うつ】       奈理 【左丁 右欄外】 六行二三四のちらし 【左丁 本文】 前大僧正  おほけ   慈円    なく うき世の  おほふ   民に    かな わかたつ  すみ染    杣に   の袖 【右丁 頭部欄外】 筏ちらし のやつし 【右丁 本文】 花さそふ あらしの庭の雪ならて    入道前太政大臣 ふり ゆく 物は我身 なりけり 【左丁 右欄外】 おなしく 【左丁 本文】     權中納言定家     来ぬ人をまつ ほのうらのゆうなき にやくやもし     ほの身もこ     かれ つ々(ママ) 【右丁 頭部欄外】 流水の ちらし 【右丁 本文】 夕くれは   しるし  みそきそ    夏の     従二位家隆 風そよく  ならの   成       を河の   ける 【左丁 右欄外】 木立のちらし 【左丁 本文】      後鳥羽院 人もおしひともうら     めしあちき なく世をおもふゆへに    ものおもふ身は 【右丁 頭部欄外】 五行六 七のち らし 【右丁 本文】 順徳院もゝしき やふるきのき場 のしのふにも なをあまりある むかしなりけり 【裏表紙につき文字無し】