武家物奇談 【ラベル】 207 530 【手書き】 武家 化物【文字の上に縦線】      序 年は数(かぞ)へて知(しる)形(かたち)は鏡(かヾみ)で見(み)る形(かたち)なき物(もの)を化(ばけ)ものといふ 其(その)化物(ばけもの)を顕(あらは)さんと欲(ほつ)すれど魑魅(ちみ)皮(かは)不新(あたらしからず)古(ふるき)趣向(しゆこう)骸垢(よごれ)れ たれど洗濯(せんたく)すべき日和(ひより)なければ男(おとこ)日照(ひてり)の勇士(ゆうし)を集(あつ)め 化(ばけ)の皮(かわ)武家(ぶけ)の加和(かは)に張替(はりかへ)夏(か)の禹王(うわう)水陸(すいりく)の妖怪(ようかい)を 軍中勢(くんちうせい)に譬(たとへ)一陽斎主(いちやうさいしゆ)に怪(はけ)武家物(ぶけもの)を画(くは)図(と)写(しや)して 物疆(ものおそれ)する童蒙(どうもう)に捜助(そうじょ)たらまく欲(ほつし)ぬ《割書:予(よ)》其意(そのゐ)を伸(のへ) む言書(ことかき)の魑魅(ちみ)を陣鐘(ぢんかね)太皷(たいこ)に擬(なそら)へ飄(ひる)がへる赤白(あかしろ)の 籏(はた)は雲龍(うんりやう)の下(くだ)るが如(ごと)く勢(せい)を勧(すゝ)むる再幣(さいはい)は稲妻(いなつま)の如(ことく) 光(ひかり)都慮(すべて)城廓(しやうくはく)の魘敷(おそろしき)ことを妖怪(ようくはい)に編(つヾり)先陣(せんぢん)後陣(ごぢん)と 冊子(さうし)分(わか)ち遂(つい)に十五 帖(じやう)とはなりぬ  享和二戌早春   馬鹿山人              花道誌【字にかかり朱落款】 【右丁上段】    目録 一 岩田川(いわたかは)茂森(しげもり)の怪    一 越中(ゑつちう)黒丸(くろまる)の怪 一 倶利伽羅谷(くりからだに)巴女(ともへじょ)の怪 一 粟津(あはつ)ケ(が)原(はら)今井戸(いまいど)の怪 一 蝶千鳥(てうちとり)の怪 一 入道(にうだう) 火焔(くはゑん)と化(けす)怪 一 難波津(なにはづ)之 梅(むめ)の怪 【下段】 一 梶野之原(かじののはら)蚰(げぢ〳〵)の怪 一 影清(かげきよ) 両眼(りやうがん)の怪 一 赤沢山(あかさはやま)蟾蜍(かわづ)の怪 一 七騎落(しちきおち)の怪 一 五条橋(ごでうはし)千人取(せんにんとり)の怪 一 渡辺村(わたなべむら)お綱婆々(つなばゝァの)怪 一 化鵺(ばけぬへ)の怪 【左丁絵の下】国立国会図書館 武家物奇談:3巻 207-530 【右丁】 発端(ほつたん) しゝはわがこを たにへすて いきほひを 見るといふ そのたかき へいをいつ くやと たずぬ るに ある人 か た り ぬ とう ちをさる こと二千里に してせんじやうが たけといふこせん じやう【戦場ヶ岳といふ古戦場】ありたかねに しゝなくてあやしき ものおほしこのすそ 【左丁】 のをのぢんといふむかふに つるぎのなかやまありしにんの くはいあつまりしゆへしびとの やまをつくとはこれなるかふもとに くび十けんのまちやありいへのむねに とりべのけむりたつまたたかねにいき ほいふるいしふけものありいでたち しとやかなれどすへにはおふかみ【狼】のごとく あれあるきやまのかい【山の崖】よりはぐんびやう うんかのごとくいでこのとき ひはなをちらすひのたま くうちうをとびちがひふもとに ひやうでうしといふふるてらあり このちへちぼうけいりやくのこつたるを うづめしゆへよな〳〵きこゆるかんけんの こへはこたまをなしちじんゆう【知仁勇】の 三とくはみづのあはときへておそろ しきことようぐはいのごとし さればよにようぐはいをかたる             べからず 【右丁】    岩田(いわた)川(かは)茂森(しげもり)の怪(くはい) いまはむかしみくまの【三熊野】にいわた かは【岩田川】といふなかれありさゆふ【左右】に こまつしげりひるながら うすくらくいとものすご きところなるゆへいつしか このもりをしげもりと なづくある日さとの女 ぼうたちこのかはへきたり せんたくなんどしてなに こゝろなくいたりしがとう ろうのひのごとくなるもの いでゝはつときへうせぬ 見やる女いとふしぎ におもひけるうち しげもりにかぜ さはぎてこのよを さりしゆふれいの かたちかはにうつり ければさと人おゝきに 【左丁】 おどろき わがや〳〵へ かへりこの あやしきを かたりつたへ      ぬ 【看板の文字】 岩田川 【右丁】     梶野之原(かじのゝはら)蚰(けぢ〳〵)の怪    そかもの    がたり【曽我物語】に    いわく   かまくら 山のふもとかち のゝはらの さかいにやはづ いわといふがんくつ  ありこのいはのあいだに       すむげち〳〵と 【左丁】              いふおゝいなる             あくちうかま            くらのりやう           ぶんをわがものゝ         やうにおもひでんち         でんはたをあらし        いづるころはだい一ばんめ       より五たてめのうちは 五六七ひきづゝうちつれだちさは がしきこといふはかりなしその むかしのかたちかしらにゑぼしつのを いたゞきさゆふになまずひげを はやしかほはくれないのごとくそうしん【総身】 かきいろのごとしこへはつんぼさしきまて ひゞきではいりのおとはそよ〳〵こそ〳〵として たゝみざはりあらくとかくしていろおとこを めがけつよひものにおそれおくびやうなる ばけものなり 〽またそらするすみ【注】をながしあめいけ づき【注】のみつますころいづるとなん 〽このけものいづるころは 大みやうかぜをふかすとなん 【注:頼朝が持っていたと言われる生食(いけずき)と磨墨(するすみ)という二頭の名馬に関連づけたと思われる】 【右丁】    越中(ゑつちう)黒丸(くろまる)の怪 えつちうのくにくろまるこほり につたむらによしださだゑもんと いへる人むらぢうのきせんに とうとまれなをよしさだと よばれぬこのよしさだ すこしのこうろんつのりて 人をあやめぬそのとがに よつてごくもんにかゝりし となん 〽あるよかしらの なき人き たりなま くびをぬすみ とりかたはらの どちうを    ほり うづめたるを むらやく人の 見どかめければ そのすがた きへうせしと      なん 【左丁】    五(ご)条(でう)橋(はし) 千人(せんにん) 取(どりの)怪 五でうはしの ほとりにいでゝ 人をとりくらふ 大にうどうありければ ゆふくれより おゝらい とまり たれ あつ て かよふ もの もな かり   ける にうどうのかたちせいのたかさ一じやうばかりめの ひかりかわにうつりてこへの【声の】ひゞきやまにこたへつかも 四しやくはも四しやく大なぎなたをつへにつきせなか にはすにんのくびをくゝしつけゆふくれよりはしの たもとにいづるをなんかたりぬ 【右丁】 越(えつ) 中(ちう)   俱利伽(くりか)       羅谷(らたに)   巴(ともへ) 女(じょ)の     怪    いまはむかし    ゑつちうくり      からたに        と         いへる           に         うつ 【左丁】       くしき女       いでゝおふきなる        かぶとはち【兜鉢】を            もつて ゆきき の人  に みつ を くんでくれ よとこふやら ねばそでごひのごとく どこまてもついて一つるべくれよと いふうるさきゆへ一つるべづゝのち にはくんでやりぬればみつを もらふとすがたはたちまちきへ うせるとなんさればこのやまを のぼらんとするときは一つるべづゝ やるゆへ人つるべとあやまりまた なみ〳〵とみつをこのむゆへなみはともへ のかたちなれば【注】いつしかくりからたにの ともへ女とよひともへ女の人つるべと いまの世までもいゝつたふ 【波巴また巴波などの言い方がある】 【右丁】    赤(あか)    沢(さは)     山(やま)      蟾蜍(かはず)怪 抱朴子(ほうほくし) ̄ニ曰(いはく)ひきの ことぶき三千年なる ものはかしらにつのあると いふむかしあかざはやまの ふもとにさと人あり さくもつをうへて かてとなしぬある日 れいのごとくさと人 うちつれたちこの ところへゆきけるに かさまつのしたに大き なるかわづまなこはかゞ みのごとく口はくれないの ごとくなれば人々くもを かすみとはせかへり 【左丁】 ひと〴〵にかたりぬ 【下段】 このようぐわいさのみがいは なさねど人をなけることをゑてか むさしいづさがみ【武蔵伊豆相模】の人を たび〳〵なけしと        なん 【右丁】 粟津(あわづ)が原(はら) 今井戸(いまいと)の怪 むかしあふみのくにあはづがはらと いふところにいまいどといふ大きなる てんい【天井】ありきんじよにかねひら【注】と いふ大りきの大おとこありしがひころ【日頃】のはい ぐんにみをせめられぢんかね【陣金カ】のさいそくを たび〳〵うけてしよせんかなはぬいのち なりとてつるぎをのどより つきとをしいまいどの うちへみをしづめけり たる に より  て 【下部】 そのもふねんのこりかぜのあした あめのゆふべにはい【井】のうちよりいでゝ つるぎをぬいてくれよとさけぶこへ いとくるしくぞきこへけるあるたび そう【旅僧】このところへきかゝりふびんに 思ひ十ねん【十念】をさづけければ そのまゝじやうぶつし たりしとぞ 【左丁絵のみ】 【今井兼平=木曾義仲の家来。木曾四天王の一人】 【右丁】 七騎落(しちきおち)の怪(くはい) いつのころにかありけん いしばし山よりはるかこな たとひ【土肥】のすきやま【杉山】と いふところありこの山の うちに大ほく【大木】しせんと【自然と】 くちくさり【朽腐り】うろ【洞】と なりいたりしか たが【誰が】いふともなく このうろより かしらおゝい なるばけも のすまふと いゝふらし けれはぢとう【地頭】よりにんしゆ【にんじゅ=人数】を あつめかりに いでにけり 〽なかに ひとりの 大おとこ このうろを たつぬるにたゞ しらはと【白鳩】ばかり すんであやしきものは 【左丁】 なかりしとて 人〳〵【か】へりぬ この 大おと こへいぜい【平生】 こゝろ やさしく むやく【無益のことカ】 せつ しやう【殺生】を このます ものゝいのちを たすくるゆへ う ろの ばけ ものも 見てみのがし けりと のちに かたりぬ この人とし をへて こうゐ【高位カ】に    なりしとかや 【右丁】 蝶鵆(てうちとり)の怪 もろこしのせいこう【不明】は とうかいにおぼれて けてう【化鳥】となりし【精衛=伝説上の小鳥の名前】 るいいつのころにか ありけん ふじの すそのゝ へんに大い なるてう【蝶】と ちどりのけ ものさうしん【総身】は みの【蓑】ゝごとくの け をせうじ【生じ】もと より五月下じゆんの これ【ママ=ころカ】なれば しかをよせる ひぐし【注】かと 思ふほとのたい まつをとぼし 大いそ小いそまでをとひ【飛び】 あるきけるこのけものに なじみたるとらなども 人をなやませしとなんけものゝすみしところを そが中むらといへり 【注:火串「ほぐし」=火をつけた松明を挟んで地に立てる木。夏の夜これに鹿などが近寄るのを待って射取る】 【左丁】 景清両眼(かげきよりやうがん)の怪(くはい) へいけすど【数度】のかつせんにうちまけ みかたこと〴〵くさんらんしてかい ちうへしづみ又は いけどら るゝも ありし その 中に 七兵へ【注1】 かげ きよ はひう がのくにへ みをかくしりやうがんを ぬいてきよみづくはんおん におさめけるさるほど にかげきよのりやうがん げんじにうらみのこりよな〳〵 とうをはなれてらくちうを とびあるきぬ 〽だんのうらにてみほのや【美尾谷】との しころひき【錣引き=注2】にことのこりてや ふたつのまなこ人のゑりをねらいし ゆへゑりもとがぞつとしたら ゆだんをするなとらくちうのものいゝつたふ 【注1:景清は悪七兵衛景清と言われた】 【注2:屋島の戦いで、平景清と源氏方の美尾谷 (みおのや) 十郎国俊が格闘し、景清がつかんだ国俊の兜の錏が切れたという伝説。】 【右丁】 入道火焔(にうだうくはゑん)と化(はける)怪 きやうと六 はらのへんに そうゐ【僧衣】のにう どうありしが こゝろたん りよにて 人のなんぎを よろこび むや くの せつ しやう を た の し み てん とう【天道】を おそれず あくぎやくを たくみ 山をくづし てうみと なしうみをうづめて山とな すゑいぐは【栄華】も二十とせのゆめとさめて ついにてんばつをかふむりさうしんくは ゑんとなりかたはくるまにのりてらくちうを とびあるきけるとなり 【左丁前コマ左丁に同じ】 【右丁:前コマ右丁に同じ】 【左丁:前コマ右丁の続き】 あるよきんじよの女十才をかしらにけうだい 三人をねかしつけこゝろ ぼそくもとのふしあな よりかのかたは ぐるま の にう だうを みやりければ おれを見るより わが子を見よと 入だうのゝしり       ければ わが子を見んとする うちおやこ四人 さらはれたりと ある人かたりぬ 【右丁】 渡辺村(わたなべむら)お綱(つな)    ばゝあの怪 一でうもとりはし【一条戻橋】のこなた わたなべむらといふに一つや ありあるしのばゝいかゞ してやはしのたもとにて きじんのうでをゑる もとよりまづしき くらしなればかての かわりにうでを くらひしとなん このばゝつきひのたつに したがひかしらにつのを おひまなこは日月のごとく ひかりいでいとなるかみも しろかねのはりのごとく はへていつしか うんちう【雲中】へとび さりしと   かや 【左丁】 それ より らく ちう の人 を とり くら い らく ちう 大き に みたれ その ほか あやし きこと すどあり くわしくは げんし七だいしうに   あれば    こゝに     ふでを       とむる 【右丁】 とふざい〳〵あまりゆふしのけものばかりゆへこれより二でうはまことのゆふしをあら はしごらんにいれますそのため口上さよう  難波津梅(なにはづむめ)の怪(くはい) 源のよしつねつのくに【津の国=摂津の国の古称】あまがさき にてあやしき葉花ものを 見給ひころう【古老】をめして たづねられしににんとく てんわうのおんときこの 花(け)ものふゆこもりとよみし 葉花(はけ)ものなるよし 申ければゆへ なく人のうたん ことをなげき給ひ べんけいをめして せいさつ【制札】をたて られしとなん  其文に曰 一此花物妖怪ニ無所也 花物ニ彊ル童蒙者 天永紅葉之例不任 一眼光者一心可居 【左丁】 とたつひつ【達筆】にしたゝめおきしとはなりぬ 〽このけものゝのいづる ころはふゆより もよふしはるを さかりといづるなり こち【東風】とと【「と」のダブリヵ】いへる かぜまたなま ぬるきよふず【南風 注】と いふかぜとともに にほひはなをとをし まなこは日月のごとく ふしはきのねまでさけ した三ずん【舌三寸】といへども たんざくのしたを だしゆきゝの 人に見らるゝとなり 【注 「ようず」=南海道地方で主に春の夕方に吹く南風をいう。なまぬるい雨もよいの風で、物を腐らせたり頭痛を起こさせたりすると考えられていた。】 【右丁】   化鵺(ばけぬへ)の怪 みかどのちよくをかふむり へうごのかみ【兵庫頭】よりまさ【頼政】 ろうどう【郎等】ゐのはやた【注】を めしつれていじやう【庭上】に ゆふ〳〵とざ【座】し いまやおそしと まちゐける はやうし みつのころ おいより くうちう すみ を なかせしごとく いなつま 大ちを かすり くろ くも やね に さ が る 【注:猪早太・井隼太・猪野隼太等を当てる】 【左丁】 と見へ しが なにともしれぬ なきごへのきこへけれ ばすはやけものと ゆみやををつてひき しぼりてうとはな せばてこたへありて そらはれわたり 大ぢ【大地】へおつるあやしき おとにゐのはやた とつてあしにふ まへ九寸五ぶ【注】を とうさんとせし かばこはいかに かたちは ねこにに てかほは おゝかめも のゝことし【狼者の如し】 しりほ【尻穂=しっぽ】をよ くかくしつめ ながくさうみ【総身】のけ【毛】はかは【皮】は をりのごとくつらのかはあつしといへどもたび〳〵むかれてしやう たいわからずなくこへそらなき【空泣き】かおほしまたぢうし【島田十四?】よく■かへをする ゆへさだかならずいかやうのゆうしまたとくじつのうまれな人にても このけてう【化鳥】にみこまれてはおしき【惜しき】いのちにかへ大せつのふぼをすてさするおそろしき ばけものなりかならずしもこのやう開(かい)にみこまれ給ふなばかさん給ふなおそるべしとふさくべし 【注:九寸五分=長さが九寸五分の短刀。】 【48行目、狼者は外面は優しい善人面で内面は邪悪ということ。】 【53行目、島田は若い女の髪形。十四はそのくらいの年齢という意味か。鵺は猿の顔で描かれるが、この挿し絵は若い女の顔になっている】 【下部】 〽もし ゐのさんつむり のものはみな さんだんでおす からそつとのつ ておくんなんし なんぼぬしが九寸五ぶ をときすまし      なん    しても わたしがせうち【承知】しねへ じやあせふかん【?】すめへと       中(ちう)のじを            きめる 【右丁】 すべてようくはいはきのまよひなりしるしにたてるはたもさほ【竿】を とれば大じやのことしこしにさすつるぎもあわせてみればつのににたり りやうわう【陵王=注】がかぶともせいぞろひのばめんも はなしてみれば おそろしく おもはるゝ さればはこ ねより さき にも ばけ ものは いてま じ とかく どう もう【童蒙】は しよ【書】を なまび さへすれば ものゝまよい もはれ一生 あかるくくらずこれほどめでたひことはない      も一つまけてめでためでたし〳〵 【絵中の文字右から上下の順】 太刀(たち) 陵(りやう) 王(わうの) 冑(かぶと) 【注:蘭陵王 541〜573年、本名・高長恭。「その美貌が兵士の士気を下げることを恐れ、仮面をつけて戦っていた」という有名な伝説が誕生した。】 旗(はた) 馬面(ばめん) 【左下隅】 豊国画 花道作【囲みの中、下に落款】 【左丁ラベル】 207 530 【文字なし】 【裏表紙】