《題:《割書:不用|大変》/勧進要文集(くわんじんかなめふんしう)《割書:大道散人|  戯案》》   菅家(かんけ)の/御歌(おんうた)      念魚画【印】 海(うみ)と山/千(ち)さとをへだて住人(すむひと)も  ものいゝかはす文字(もじ)の掛橋(かけはし) くらと家(いへ)数(す)ヶ(か)処(しよ)をへだて  住人もみなゆりこわす      どし【らヵ】のかけだし      地震(ぢしん)見舞(みまへ)之/文(ぶん) 怪我(けが)身(み)を以(もつ)て類焼(るいしょう)仕候/大変(たいへん)之/砌(みぎり)に御座候 処(ところ)鯰々(なまつ〳〵)御難渋(ごなんじう)に御ぐらつき被成(なされ)候/段(だん)因(いん)ぐは の御儀に損(そんじ)たてまつり候/梁(はり)の下(した)なつて此(この)死(し) 人/一車(ひとくるま)内葬(ないさう)仕候まことにむざんの至(いた)りに 御座候得共いさゝか御/目(め)まいの印(しるし)迄(まで)になくが 如(ごと)くに御座候/騒動(そうどう)近辺(きんへん)  猶々(なを〳〵)難義(なんき)随分(すいぶん)御/凌(しのぎ)被成候/様(やう)うなされながら御  動揺(どうよう)様江ひよろつき御ゆい言(こん)可被成下候(なしくだされへく)非常(ひじやう) 【前コマの裏面】