【「宝玲文庫」朱印】 天保三壬辰年 　琉球人参府之節勤方書留 　　　　　　　　　　　　　　近藤扣 　　　　　　十一月十五日　　　　　四番 　近々琉球人参府に付仲か間姓名書来る廿一日差出候様溝口備後守殿 　神保八郎え被仰聞候 　　　但部屋え張紙致候　　掛り肝煎番頭 　　　　　　　　　　　　　　　　　溝口備後守 　　　　　　十一月廿一日　　　　　五番 一仲か間姓名書差出申候出入之儀先格之通　　　 　煩彦坂三大夫　神保八郎　煩仁木平十郎　　煩森川主水　　小長谷新三郎　　　　 　　蜂屋勝五郎　谷　主計　　大屋右京　　　　秋田源次郎　武田与左衛門　　　　 　　長崎正十郎　庄田五六郎　川勝亀之丞　　　勝　恒兵衛　菅沼又吉 　　諏訪源六郎　神尾小市郎　藤本源右衛門　　田村数馬　　福井与四郎　 　　設楽中務　　松平金之丞　近藤七郎右衛門　松平権兵衛　桜井隼人 　　羽太伊之吉　後藤半之丞　村上大学　　　煩桧山主殿　　三枝甚四郎 　　遠山靱負　　須田甚三郎　中村大五郎　　煩蜷川八十郎　細井宗左衛門 　　曽我権之丞　室賀源蔵　　梶四郎兵衛　　　山本藤八郎　大塚太郎右衛門 　　依田■之助　安部式部　　山岡源太郎　　　荒井十兵衛 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　一 一琉球人御暇之節被下物持方割今日差出候様溝口備後守殿被仰聞候に付 　左之通相認め差出申候 　　　　　中山王使者え被下物 　　　　銀百枚　　　　　　《割書：神保八郎｜秋田源次郎》　 　　　　同断　　　　　　　《割書：武田与左衛門｜庄田五六郎》　 　　　　時服拾　　　　　　《割書：長崎正十郎｜川勝亀之丞》　 　　　　前中山王使者兼副使え被下物 　　　　銀百枚　　　　　　《割書：小長谷新三郎｜勝　恒兵衛》　 　　　　時服五　　　　　　《割書：菅沼又吉｜諏訪源六郎》　 　　　　　従者惣中え被下物 　　　　銀百枚　　　　　　《割書：大屋右京｜神尾小市郎》　 　　　　同断　　　　　　　《割書：藤本源右衛門｜田村数馬》　 　　　　同断　　　　　　　《割書：福井与四郎｜設楽中務》　 　　　　　　　余計　　　　《割書：村上大学｜三枝甚四郎》　 　　　　　　　　　　　　　《割書：中村大五郎｜細井宗左衛門》　 　　　　於西丸 　　　　　　中山王使者え被下物 　　　　綿百把　　　　　　《割書：蜂屋勝五郎｜松平金之丞》　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　二 　　大納言様ゟ 　　　　綿百把　　　　谷　主計　近藤七郎右衛門 　　　　　前中山王使者兼副使え被下物 　　　　綿五拾把　　　松平権兵衛　桜井隼人 　　大納言様ゟ 　　　　同断　　　　　羽太伊之吉　後藤半之丞 　　　　　　　　余計　遠山靱負　須田甚三郎 　　　　　　　　　　　曽我権之丞　室賀源蔵 一余計之儀先格両人宛認出候処此度は御台数も多候に付四人宛も出候方にも 　可有之備後殿八郎え被仰聞候由に付四人宛認め出申候然る処西丸余計両人 　除相成申候 　　　但右両様共部屋え張紙有之候割八郎ゟ書上申候 一右持方稽古之日限　御本丸来月朔日御礼後西丸来る廿九日頃之由 　備後守殿八郎え御咄有之候　　　　　 　　　　　　　十一月廿七日　　　　　壱番 一溝口備後守殿蜂屋勝五郎え被仰聞候は明後廿九日於西丸琉球人御暇之節 　被下物持方稽古有之候に付兼て差出置候持方割姓名余計之内両人 　相除都合拾人五時早め揃可罷出旨被仰渡候尤明日詰番頭衆ゟ御達 　可被成候得は御掛に付御達被成候旨被仰聞候 一前文之趣備後守殿被仰聞候に付各順にて余計靱負甚三郎罷出候 　段申上候稽古道具之儀御納戸え御達被置候段是又被仰聞候 　　帳番触差出し八郎えは勝五郎ゟ別段申達候 一余計者持方御見分可被成哉備後守殿被仰聞候に付広蓋持并官絃 　之節録物持余計等番頭衆御見分無之段申上候然る処廿八日備後守殿用人ゟ 　勝五郎家来迄手紙を以余計見分之儀取調候処見分致候方可然旨 　被仰越候 　　　　　　　十一月廿八日　　　　　弐番 一明廿九日西丸稽古之儀備後守昨日来達之通詰番頭被仰渡依之帳番触出候 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三 一此段中山王使者前中山王使者兼副使尤 　大納言様ゟ之被下物共都合四台右両人繋に差置可申尤　御本丸之方 　も同断之旨掛り御目付山岡五郎作土岐主膳絵図面を以置方之儀谷主計え 　申聞候に付右西丸被下物持出順之義御支度順之通百把二台五拾把弐台と 　差出可申之処西丸は御間狭にも有之候間如図差置候には五拾把台 　持出候に差支可申哉に付百把五拾把百把五拾把と差置可申旨同人ゟ 　掛合相定め申候 　　　但右置方之義肝煎番頭衆えも御目付衆ゟ掛合可申候処今日伺済にて肝煎衆 　　　詰合無之明日稽古に差掛り候間右之段肝煎衆え仲か間ゟ可申旨五郎作申聞候 　　　且同人相■■　　御本丸絵図面は八郎え西丸絵図面は勝五郎方え相達申候 　　　　　　十一月廿九日　　　　　　　三番 一西丸にて被下物稽古有之候に付拾人五時早め揃罷出候 　　　但　御本丸え姓名書相達候儀其外諸向届等之儀筆頭勝五郎都て取扱 　　　申候 一稽古道具御納戸組頭林田忠蔵え申達西御縁え坊主衆に為廻申候 　　　但西丸には百把台御余計無之に付矢■■■■■■御台差出候旨忠蔵申聞候 一西丸御目付衆琉球人参府掛之義承候処西丸には掛り無之矢張 　御本丸掛り御目付相心得居候旨竹内五六左衛門筆頭故心得居候由羽太 　忠左衛門申聞候に付五六左衛門え為念山岡五郎作達之趣を以掛合に及申候 　処大広間南御縁後に致同所東の方之方え相廻し 　御本丸之通布衣坐着座有之候旨申聞候間東の方中の御柱間ゟ 　御品引申候間右場所着座有之候ては引方差支候旨申談 　東の方着座よりは四の間御入頬え着座之積り相成申候且南の方も 　成丈着座進み不申候様掛合申候 　　　但右に付大広間え五六左衛門呼出押鉄引下け候様申談候処御座敷役 　　　坊主衆呼申達或は大徳御拭板之方え引下け申候 一開之儀寛政文化之度は御表之方四之間御頬え開候処此度右場所え布衣 　以上之衆着座有之候旨五六左衛門申聞候に付御車寄之方御拭板へ開御裏御勝手共 　四つ目に開申候被下物御目付衆達之通四の間御閾際ゟ三畳目木口並に重差置申候 一稽古相済肝煎番頭溝口備後守殿岡田伊勢守殿西丸番頭大久保播磨守殿 　船越駿河守殿曽我伊予守殿見分有之四台共御車寄え引切坊主衆え 　兼て申付置百把壱台御下段南御縁え為廻余計之者持之文化之度 　之通り四の間中え差置申候右之段今朝備後守殿え申上置候 　　　但駒木根大内記殿差合中に付今日西丸へ登城無之 一昨日五郎作申聞候置方絵図面之儀備後守殿え申上候処来る朔日大内記殿えも 　申上候様被仰聞候 一御台所断相済申候 　　　　　　十一月晦日　　　　　　　　四番 一明朔日御礼後琉球人御暇之節被下物持方稽古有之候に付兼て差出置候 　割姓名余計共可罷出旨駒木根大内記殿被仰渡候且稽古道具之儀は 　御納戸え被仰達置候旨是又被仰聞候依之帳番触弐通差出申候 　　　　　　閏十一月朔日　　　　　　　五番 一昨日御達之通持方稽古有之候 　　　但肝煎番頭衆詰番頭衆見分有之候 一琉球人副使え之被下物正使被下物ゟ下け目に差置候様絵図面を以 　山岡五郎作申聞候西丸被下物之儀同断下け目に相成候段申聞候 一蜂屋勝五郎加出致し駒木根大内記殿え西丸絵図面差出候処御留可被成 　被仰聞右絵図面え出引方付差出候様被仰聞候然る処前文之通五郎作 　達にて置方少々相違仕候間調直差上可申申上候処左候はゝ御掛備後守殿え 　差出候様被仰聞候 一来る六日　御本丸右持方若年寄衆御見分有之候に付五時揃五日西丸同断 　御見分之旨備後守殿被仰渡猶又前日詰番頭衆ゟも御達可被成旨被仰聞候 　　　但今日持方稽古に付　御本丸掛り之者は罷出居候間六日弥御見分に 　　　候はゝ帳番触致間敷五日西丸え出勤之者えは四日当番帳番より直に廻状 　　　致候筈申合候 一来る七日琉球人御暇之節帝鑑之間并殿上之間御給仕姓名書差出候様 　肝煎番頭衆被仰聞候に付手明き之者其外は当番ゟ介順に拾五人相認差出申候 　　　　　　閏十一月三日　　　　　　　弐番 一蜂屋勝五郎加出致し西丸被下物席絵図面備後守殿え差出申候 一明四日琉球人御礼登　城に付当番限り六半時揃熨斗目麻上下着用可罷出旨 　詰番頭衆被仰渡候且御老中方五時御登　城之旨是又被仰聞候 　　　　　　閏十一月四日　　　　　　　三番 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　五 一今日琉球人御礼有之候 　　　　　御次第書 一従琉球国中山王代替前中山王隠居に付使者豊見城王子沢岻親方 　差渡に付登　城 一豊見城沢岻御玄関階之上え至時大目付弐人出向案内而殿上之間え 　下段え着座従者同所次之間え列居下官之族御玄関前庭上群居 一松平大隅守同豊後守登　城殿上之間下段座上に着座 一出仕之面々各長襠 一中山王前中山王書簡大目付弐人にて請取之 　　　　　豊見城沢岻御礼之次第 一大広間　　　出御　御長襠　　御先立　　御刀　　 　御上段　御厚畳三畳重以唐織包之　御着座 　　　　　四の角大総之御褥御刀掛 一御簾掛之　　御後座に御側衆御刀之役伺公 一御下段西の方上ゟ三畳目通りゟ井伊掃部頭松平肥後守松平越中守酒井 　雅楽頭松平宮内太輔松平隠岐守酒井河内守老中松平刑部太輔順々着座 一西の御縁頬に若年寄伺公 一西の御縁之方に畳敷有之高家鴈之間詰四品以上列居 一南板縁次に鴈之間詰同嫡子御奏者番同嫡子菊之間縁頬詰同嫡子番頭 　芙蓉之間御役人列候 一二の間北の方二本目三本目之御柱間ゟ御襖際の方に四品以上之御譜代 　大名列候 一二の間に御譜代大名同嫡子三の間に布衣以上御役人法印法眼之医師列居 一大隅守豊後守御次御襖之外際に南向着座 一豊見城沢岻殿上之間ゟ大広間え大目付二人案内にて二の間御譜代大名前西向着座 　　　　　　　　　　　　　松平大隅守 　右出座御下段御閾内にて　　御目見御奏者番披露御中段迄被 　召出之今度琉球之使者遠路召連大儀被　思召候段　　上意有之 　老中御取合申上御次え退去 　　　　　　　　　　　　　松平豊後守 　右出座御下段御閾之内にて　御目見披露同前退去過て老中 　召之豊見城沢岻　　御前え可差出旨被　仰出之於御次　御諚之趣大隅守え 　老中達之 　　　但豊見城沢岻御礼之内大隅守豊後守御襖御外に扣罷在候 一中山王前中山王ゟ所献之品々　出御前ゟ南之御板縁に東西ゟ　御目通順に並之 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　六 　　　豊見城沢岻自分進物も同断に並置之 一中山王献上之御太刀目録御奏者持出御中段下ゟ二畳目に置之中山王は 　披露豊見城出席御下段ゟ四畳目にて奉九拝退去次前中山王献上之御太刀 　目録御奏者番披出御中段下ゟ二畳目置之前中山王と披露沢岻出席 　御下段ゟ四畳目にて奉九拝而退去 　　　御太刀目録御奏者番引之 一老中　召之豊見城沢岻儀遠境相越太儀被　思召旨被　仰出之■■次に 　御諚之趣大隅守え老中伝之則豊見城沢岻え大隅守達之御請申上其趣 　老中え大隅守述之 一豊見城重て出席自分之御礼於板縁閾外奉三拝御奏者番披露退座 　次に沢岻重て出席自分之御礼於板縁閾外奉三拝披露同前退去大目付 　弐人案内而殿上之間え同列下段着座大隅守豊後守も殿上之間え退去 　　　　　　　　　　　松平大隅守家来 　　　　　　　　　　　　　　　　壱人 　右於板縁奉拝　　　台彰御太刀目録御奏者披露退去畢て御次御襖 　障子老中開之御閾際　　立御御譜代大名其外一同　　御目見相済て 　入御 　老中殿上之間え相越豊見城沢岻え会釈有之退座其後大目付差図にて 　豊見城沢岻退出大目付二人御玄関階之上迄送之先達従者順々退出 　　　但老中送無之 一御小性組御書院番ゟ出人五拾人御書院番所勤仕 一大御番ゟ出人百人大広間四の間に勤仕 一御本丸相済琉球人西丸え登　城御礼有之次第同前 一明五日於西丸琉球人御暇之節御被下物持方若年寄衆御見分有之候に付右相掛 　候仲か間余計共拾人五時揃可罷出旨詰番頭衆被仰渡候依之当番帳番ゟ朔日 　申合候通り直に以廻状申達候 一明五日　内府様浜御庭え被為　成桜井隼人駈附に付要御広蓋持方 　御見分之節之通相心得候旨詰番頭衆え当番ゟ申上候 　　　　　閏十一月五日 一今日於西丸琉球人被下物持方若年寄衆御見分有之五時揃罷出候 一御目付竹内五六左衛門申聞候は御掛周防守殿　御本丸え御廻り西丸御老中方 　御同様御座敷御見分有之御老中方御引若年寄衆御居■持方御見分 　被成候間御老中方御引被成候はゝ手廻し致西御縁え相廻り候様申聞候に付 　周防守殿御登　城承り右之心得にて御関心附居候処一流打交之習礼に有之 　候様子に付　御本丸御目付土岐主膳え問合候処打込之習礼に有之此方持方 　御老中方御見渡被成候旨に付先刻五六左衛門掛合之趣とは相違致し 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　七 　候間五六左衛門えも申断詰番頭衆えも於御席為御心得申上直に西御縁え 　相廻り居周防守殿西丸御老中若年寄衆御出座御当日之通り席に御着座 　大目付二人案内而琉球人代御同朋頭両人二の間中央え罷出被仰渡有之 　置台見之引此時御襖最前ゟ明有之を内之方ゟ御座敷役坊主衆 　閉之を緞合に此方西御縁え百把台持出す跡台迄持出す都て御当日之通り 一御下段に置台並之 一御車寄之方御目付壱人着座有之候 一肝煎番頭衆御越無之候に付持方割差出候様曽我伊予守殿被仰聞候間 　弐通差出申候 一詰番頭横田筑前守曽我伊予守御奏者番脇坂中无太輔内藤大和守堀田豊前守 　石川主殿頭大目付佐野肥後守村上大和守御目付土岐主膳 一御本丸え姓名書相達候儀諸向届其外共筆頭勝五郎取扱申候 一堀田豊前守石川主殿頭大隅守父子代相勤申候 一御見分相済御好之儀御伺被成候処置方宜旨本多豊後守殿被仰渡候旨 　曽我伊予守殿被仰聞候 　　　　　　　閏十一月六日　　　　　　五番 一御本丸同断持方若年寄衆御見分有之候に付兼て差出置候持方割 　余計共五時揃罷出申候 一昨日西丸之通り御老中方にも御見渡被成一流打交之習礼有之候 一昨五日武田与左衛門中奥御番被　仰付候に付右代り余計ゟ村上大学 　割入申候 一明七日琉球人御暇に付仲か間六半時揃罷出持方割之通相心得被下物并御給仕 　可相勤旨詰番頭衆被仰渡候且御老中方五時御登　城之旨尤着服之儀は 　熨斗目長襠着用可相勤旨是又被仰聞候 一右同断に付西丸えも兼て差出候持方割之通五時揃罷出被下物可相勤旨 【右一行は貼紙下、以下数行貼紙下に続く】 一明日被下物御品持試之儀今日掛り御目付土岐主膳え申談候処 　明日は混雑持試出来兼可申哉に付今日御台置試可致旨 　尤御品積候御台御席え相廻候様御納戸え同人ゟ掛合置可申 　仰申聞候に付御見分後御席え相廻り致置試候 　　　　　　　　　御次第書 一琉球人音楽被　　聞召且御暇被下候に付登城 一豊見城王子沢岻親方御玄関階之上え至時大目付二人出向案内にて殿上之 　間下段え着座従者同断次之間え列居下官之族は御玄関前庭上群居 一松平大隅守同豊後守登　城殿上之間下段座上に着座 一出仕之面々各長袴 一大広間御下段御次之御襖障子取払二の間北の方弐本目三本目之 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八 【前コマの貼紙を上げた画像】 　候間五六左衛門えも申断詰番頭衆えも於御席為御心得申上直に西御縁え 　相廻り居周防守殿西丸御老中若年寄衆御出座御当日之通り席に御着座 　大目付二人案内而琉球人代御同朋頭両人二の間中央え罷出被仰渡有之 　置台見之引此時御襖最前ゟ明有之を内之方ゟ御座敷役坊主衆 　閉之を縦合に此方西御縁え百把台持出す跡台迄持出す都て御当日之通り 一御下段に置台並之 一御車寄之方御目緞越無之候に付持方割差出候様曽我伊予守殿被仰聞候間 　弐通差出申候 一詰番頭横田筑前守曽我伊予守御奏者番脇坂中无太輔内藤大和守堀田豊前守 　石川主殿頭大目付佐野肥後守村上大和守御目付土岐主膳 一御本丸え姓名書相達候儀諸向届其外共筆頭勝五郎取扱申候 一堀田豊前守石川主殿頭大隅守父子代相勤申候 一御見分相済御好之儀御伺被成候処置方宜旨本多豊後守殿被仰渡候旨 　曽我伊予守殿被仰聞候 　　　　　　　閏十一月六日　　　　　　五番 一御本丸同断持方若年寄衆御見分有之候に付兼て差出置候持方割 　余計共五時揃罷出申候 一昨日西丸之通り御老中方にも御見渡被成一流打交之習礼有之候 一昨五日武田与左衛門中奥御番被　仰付候に付右代り余計ゟ村上大学 　割入申候 一明七日琉球人御暇に付仲か間六半時揃罷出持方割之通相心得被下物并御給仕 　可相勤旨詰番頭衆被仰渡候且御老中方五時御登　城之旨尤着服之儀は 　熨斗目長襠着用可相勤旨是又被仰聞候 一右同断に付西丸えも兼て差出候持方割之通五時揃罷出被下物可相勤旨 　被仰渡候 　　　右組合々今日申合当番帳番ゟ直に西丸掛之者并手明之者え 　　　廻状を以申達候 　　　　　　閏十一月七日 　　　　　　　　　御次第書 一琉球人音楽被　　聞召且御暇被下候に付登城 一豊見城王子沢岻親方御玄関階之上え至時大目付二人出向案内にて殿上之 　間下段え着座従者同断次之間え列居下官之族は御玄関前庭上群居 一松平大隅守同豊後守登　城殿上之間下段座上に着座 一出仕之面々各長袴 一大広間御下段御次之御襖障子取払二の間北の方弐本目三本目之 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八 　御桂之間ゟ御襖障子際東之方四品以上之御譜代大名列候 一弐の間御譜代大名同嫡子三の間に布衣以上御役人法印法眼之医師 　伺公 一西の御縁之方に畳敷之高家鴈之間詰之四品以上列居 一南板縁次の雁の間詰同嫡子御奏者番同嫡子菊之間縁頬詰同嫡子 　番頭芙蓉間御役人列候 一出御以前ゟ大隅守豊後守大広間御下段ゟ五畳目通り東之方着座 一御向之縁に畳鋪之豊見城御縁御鋪居際東の之伺公 　琉球人楽人は　御向列居 一大広間　　公方様　　内府様　　出御　　御立 　御上段　《割書：御厚畳重唐織を以包之｜四方大総付之御褥》　御刀掛 一内府様　御厚畳は弐畳重　　御着座 一御簾掛之　　御後座御側衆　御刀之役伺公 一御下段南之方上ゟ三畳目通りゟ井伊掃部頭松平肥後守松平越中守 　酒井雅楽頭松平宮内太輔松平隠岐守酒井河内守老中越前守伯耆守松平 　刑部太輔順々着座 一西の御縁頬に田沼玄播頭若年寄本多豊後守森川内膳正伺公 一御前御簾揚之中奥御小性役之 一御簾捲上音楽畢る琉球人相退御簾垂之其上琉球人罷出 　御簾捲上二度目音楽始候事　 　　　但入御之節御簾垂に不及 一音楽始御奏者番勤之 一音楽畢て琉球人殿上之間え退去過て大隅守豊後守着座ゟ直に進出て 　御目見老中御取合申上之御次え退去畢て　　入御 一　　但溜詰御譜代大名謁老中退出大隅守豊後守殿上之間え退出 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　九 一入御以後大広間二の間老中若年寄北の方御障子際え附東の方え 　順に列座其時大隅守豊後守先達て右之席南の方に着座其後大目付 　二人案内にて殿上之間ゟ豊見城沢岻大広間三之間御敷居際え西え向着座 　対老中一礼各会釈有て豊見城沢岻御敷居内え出座之節大隅守 　随ひ二の間中央迄罷出此時中山王代代替前中山王隠居に付遠路使者 　差上　　御喜悦に被　　　思召候中山王前中山王え白銀綿被遣由 　上意之趣老中伝達之大隅守豊見城沢岻一礼過之 　　　　　白銀五百枚五台　中山王え 　　　　　綿　五百把五台 　　　　　白銀三百枚三台　前中山王え 　　　　　棉　三百把三台 一右被遣物最前ゟ大広間御下段並有之御襖障子明置之豊見城 　沢岻え為見畢て大目付二人差図にて四の間え豊見城沢岻退出御襖障子 　御同朋頭両人にて内之方ゟ閉之 　　　　　白銀弐百枚弐台　豊見城王子え 　　　　　時服拾 　　　　　白銀百枚　　　　沢岻親方え 　　　　　時服五 　右西の御縁ゟ進物番持出之大広間三の間上ゟ一畳隔て中通り東の方え 　並置之大目付案内にて則豊見城二の間中央迄沢岻は同所御閾之内弐畳目え 　出座于時白銀時服被下旨老中伝之一礼有て三の間え退賚拝戴之過て 　大目付二人差図にて四之間え退座被下物御車寄之方え進物番引之過て 　　　　　白銀三百枚三台　従者惣中え 　　　　　時服三宛　　　　楽人共え 　　　　　　但時服は席え不出 　右白銀西の御縁ゟ進物番持出し三の間東の方御閾際に置之此時豊見城 　二の間中央迄出座白銀従者惣中え被下之且今日楽相勤候に付て楽人共え 　時服被下旨豊見城え老中伝之豊見城一礼有て四之間え退座白銀台 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　十 　御車寄之方え引之殿上之間え退去大目付二人令案内 一老中え大隅守豊後守一礼有て殿上之間え退座 一殿上之間にて中山王前中山王え被遣物目録并老中之返簡大目付二人 　持参にて豊見城沢岻え相渡 一高家鴈之間詰同嫡子御奏者番同嫡子菊之間縁頬詰同嫡子三之間 　南之方閾際後にして西の方ゟ東之方え折廻し着座 一御奏者番曁番頭芙蓉之間御役人布衣以上之御役人南之御縁西の方ゟ 　御車寄東之方え折廻し列居 一大隅守豊後守帝鑑之間にて御菓子吸物御酒被下之老中出席及挨拶 一豊見城殿上之間下段にて御菓子吸物御酒被下之老中出席及挨拶 一沢岻并従者え柳之間にて御菓子吸物御酒被下之 一大隅守豊後守家来えも於蘇鉄之間御菓子吸物御酒被下之 一御玄関腰掛并於下馬下官え強飯被下之 一豊見城沢岻退出大目付二人御玄関階之上迄見送 　　　但老中送無之 一御小性組御書院番ゟ出人五拾人御書院番所勤仕 一大御番ゟ出人百人大広間四之間勤仕 　　　　　　　大広間三之間被下物 　　　　　　銀百枚　《割書：八郎｜源次郎》　　　中山王使者 　　　　　　同　断 《割書：与左衛門代｜　大学｜　五六郎》　　　　　豊見城王子 　　　　　　時服拾　《割書：正十郎｜亀之丞》 　　　　　　銀百枚　《割書：新三郎｜垣兵衛》　　　前中山王使者兼副使　　　 　　　　　　時服五　《割書：又吉｜源六郎》　　　　　　沢岻親方 　　　　　　銀百枚　《割書：右京｜小市郎》 　　　　　　同　断　《割書：源右衛門｜数馬》　　　　　従者惣中え 　　　　　　同　断　《割書：与四郎｜中務》 　右被下物持出曲尺合次第之通相勤申候 　　　　　　　　　　　　　三枝甚四郎 　　　　　余計　　　　　　中村大五郎 　　　　　　　　　　　　　細井宗左衛門　　 　右余計豊見城え被下物持出候節持出口御納戸頭次え附着座従者 　惣中え被下物引候節西御縁ゟ御上段後通り四の間御板縁え罷越 　各一同退去【以下朱記】一躰余計四人之処与左衛門代大学割入申候 一琉球人音楽済着替入　御之趣承り大広間西御縁え余計共相廻申候 一音楽済着替之緞合相分兼候に付御目付土岐主膳え掛合長上下 　着替大広間御板縁え当番ゟ両三人つゝ罷出申候 一今日雨天に付中之口縁頬通路混雑に付御目付村瀬平四郎え相断 　御張紙下にて長上下着替致候 　帝鑑之間御給仕席図【省略】　 　吸物《割書：御膳丸角｜御肴二種組附》　御盃《割書：　｜御席奉行挨拶》　《割書：銀｜》御銚子《割書：初献｜》　 　御銚子二献にて扣《割書：　｜御老中方え挨拶》御銚子三献目　御盃引　御菓子出　御茶出《割書：　｜薄茶服沙》　《割書：御菓子引｜御茶碗引》 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 一大広間被下物相済仲か間拾人長襠着用帝鑑之間御縁え寄る大隅守豊後守御席え着座御目付会釈 　有之吸物二人一同出す引切御盃一同出二の膳之処え置御席奉行挨拶御銚子二人出す二献にて扣御老中方 　御挨拶有之三献目出御茶碗迄引大隅守豊後守御席奉行え御礼申上引御席奉行ゟ此方え 　会釈有之て引 　　　　　　 　　　御給仕《割書：操出し｜　川勝亀之丞　　勝恒兵衛　　村上大学　　三枝甚四郎　中村大五郎｜　細井宗左衛門　曽我権之丞　梶四郎兵衛　山本藤次郎　犬塚太郎右衛門》　 　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　十二 【右帖上部の図は省略】 琉球国使者豊見城王子え 於殿上間御下段吸物御酒御菓子 被下之御給仕席絵図 　　　　　　吸物《割書：　｜御肴二種組附》御土器《割書：　｜御席奉行挨拶》　御銚子《割書：初献｜》　御銚子《割書：弐献目にて扣｜御老中方御挨拶》 　　　　　　御土器引　吸物引　御菓子出す　御茶出す《割書：　｜服沙附》御菓子引　御茶碗引 　　　　　　右大広間被下物相済御書院番所前■之御杉戸脇え 　　　　　　寄居此節大隅守父子并正使副使一同殿上之間え退出 　　　　　　於同席大目付二人御返翰相渡大隅守父子帝鑑之間え 　　　　　　被廻後副使柳之間え相廻し其節御目付土岐主膳差図にて 　　　　　　御席え相廻る 一御膳引候節同席御襖外え置坊主衆え相渡す尤其段 　　　　　　　前に坊主衆え申談置候 御給仕《割書：繰出｜　福井与四郎　室賀源蔵　依田■之助　安部式部｜　山岡孫太郎　荒井十兵衛》 御席奉行　溝口備後守　岡田伊勢守 御目付　　佐橋市左衛門　土岐主膳 　　　　　同日西丸勤方 　昨日被仰渡候通仲か間拾人罷出候 一御目付竹内五六左衛門申聞候は　御本丸音楽并被下物等相済布衣以上 　之面々此方え相廻り候頃御番方出入等寄附候間右之心得にて御席え相廻候様 　申聞候依之布衣以上追々此方え相廻り候頃着替罷在松平大隅守同豊後守 　正使副使　御本丸ゟ相廻布衣以上御席え寄附候節此方西御縁え相廻申候 一初台西御縁ゟ御襖立候を緞合に持出候先格之処五六左衛門差図にて御下段 　西御縁御敷畳之所え操上居候処御目付山岡五郎作右にては弐の間ゟ見通しに 　相成候間同所下段南御拭縁迄持込可然申聞候に付御下段之方え引寄せ扣居 　御襖立直に持出し申候三台目迄御納戸ゟ請取置四台目は追々操上 　候て請取申候 一二台目ゟ図之通追々操上申候 一被下物正七時初り申候 一詰番頭横田筑後守船越駿河守御奏者番水野壱岐守 　　但御本丸え姓名書相達候儀且諸向届被下物勤割等筆頭勝五郎取扱 　　申候 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　十三 一部屋之儀去る五日竹内五六左衛門え掛合桧之間御入頬にて八畳請取申候 　　但部屋狭く候に付申合勝五郎主計七郎右衛門侍番置跡は返し申候 一被下物持試致候旨五六左衛門え相断御納戸組頭林田忠蔵え申達 　三の間え並心見申候 　　　但船越駿河守殿えも勝五郎右之段申上候 一去る廿九日五六左衛門四の間御入頬え布衣以上着座候由申聞候処 　今日着座無之候 一御車寄之方御目付衆着座是又今日無之候 一持方割両通差出申候 一御次第書五六左衛門え掛合借請写取直に相返し申候 　　　　御次第書 　琉球中山王使者豊見城王子前中山王使者沢岻親方於 　御本丸御暇相済西丸え登　城道筋御礼之節之通り 一豊見城沢岻御玄関階之上え至候時大目付二人出向ひ案内殿上之間え 　下段え着座従者同行次之間え列居下官之輩は御玄関前庭上え群居 一松平大隅守同豊後守登　城殿上之間下段座上に着座 一出仕之面々各長襠 一大広間二の間越前守伯耆守周防守田沼玄番頭本多豊後守森川 　内膳正北之方御襖障子際え付東之方え列座于時大隅守豊後守先達て 　右之席南之方え着座其後大目付二人為案内殿上之間ゟ豊見城 　沢岻大広間三之間御閾際西え向着座年寄共え対し一礼各会釈 　有之て豊見城沢岻御閾之内え出座之節大隅守随ひ二之間中央迄 　罷出此時中山王代替前中山王隠居に付遠路使者差上 　御喜悦被　　思召候中山王前中山王え白銀時服被遣候由 　内府様　　大納言様　　上意之趣伯耆守伝達之豊見城 　沢岻一礼有之 　　　　　内府様ゟ 　　　　　　　白銀三百枚三台　　　　　　中山王え 　　　　　　　時服　二拾二台 　　　　　大納言様ゟ 　　　　　　　白銀三百枚　　 　　　　　　　時服　弐拾　　　　　　　　同人え 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　十四 　　　　　内府様ゟ 　　　　　　　白銀弐百枚　　　　　　　　前中山王え 　　　　　　　時服　　拾 　　　　　大納言様ゟ 　　　　　　　白銀弐百枚　　 　　　　　　　時服　　拾　　　　　　　　同人え 　右之通被遣物最前ゟ大広間御下段並置之御襖障子明け置之 　豊見城沢岻に為見畢て大目付二人差図にて四之間え豊見城沢岻退 　御襖障子御同朋頭両人にて内之方ゟ閉之 　　　　　内府様ゟ 　　　　　　　綿　百把　　　　　　　　　豊見城王子え 　　　　　大納言様ゟ 　　　　　　　同断　　　　　　　　　　　同人え 　　　　　内府様ゟ 　　　　　　　綿五拾把　　　　　　　　　沢岻親方え 　　　　　大納言様ゟ 　　　　　　　同断　　　　　　　　　　　同人え 　右西之御縁ゟ進物番持出之大広間三之間上ゟ壱畳隔て中通台を 　並東西え長く置之大目付二人案内而則豊見城沢岻二之間中央迄沢岻は 　同断御間ゟ二畳目え出座大隅守随ひ于時 　内府様　　大納言様縁ゟ拝領物被　仰付旨伯耆守伝之 　一礼有て三之間え退賚拝戴畢て大目付二人差図にて四之間え退去 　被下物御車寄之方え進物番引之豊見城殿上之間下段え沢岻は同所 　次之間え退去大目付二人令案内 一年寄共え大隅守豊後守一礼有之て殿上之間え退去 一殿上之間にて中山王前中山王え被遣物之目録并越前守伯耆守ゟ之 　返簡大目付二人持参にて豊見城沢岻え相渡す 一豊見城沢岻退出大目付二人御玄関階之上迄見送 　　　但年寄共送無之 一三之間御本丸西丸布衣以上御役人相詰 一御小性組御書院番ゟ出人五拾人御書院番所勤仕半襠 一大御番出人百人大広間四之間勤仕半襠 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　十五 　　　　　　　大広間三之間被下物 　　　　　　　綿　百把《割書：勝五郎｜金之丞》　　　　　　豊見城王子 　　　　　大納言様ゟ 　　　　　　　同　断　《割書：主計｜七郎右衛門》　　　　　同人 　　　　　　　綿五拾把《割書：権兵衛｜隼人》　　　　　　沢岻親方 　　　　　大納言様ゟ 　　　　　　　同　断　《割書：伊之吉｜半之丞》　　　　　　同人 　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　余計　　　　　　《割書：遠山靱負｜須田甚三郎》 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 一余計之者最初ゟ南御板縁御納戸頭次え着座初台持出候節御納戸頭 　落縁え出候間其節繰出持出口迄進四台目引候節西御縁ゟ御上段御後 　通四之間え罷越御老中方御引被成候て一同退出 【白紙】 【白紙】 【裏表紙　白紙】