【タイトル】 持○長者腹くらべ 【本文】 〽これは〳〵貴公(きこう)方(がた)は 万腹屋(まんふくや)御一統(ごいつとう)ほどあつて さすが大腹中(おゝぶくちう)でござらつしやる さて〳〵おうらやましひ事(こと)じや 愚老(ぐらう)などはとんといきばつた ところがこのくらひなことゆゑ まことにおはづかしうそんじ ますそのくせけつししやうでも ござらぬがごぞんじのあほう 【け】にくひふみてので 腹中【は?】とんと 渉(あた)間(ま)【?】に あいなりましたイヤ そのせいかしており〳〵 ぶう〳〵とふきだしまして ハゝゝゝゝゝ〽イヤしやれ〳〵 かにろひごきぜんでござる おたがひにかやうなとき まづしき人々に あわれみをたれかけ まするはやつはり 子孫(しそん)長久(ちやうきう)の こやしとなり まつた家(いへ)はん じやうのよい たねをまく のでござり ます