小石川出戸通御門 外科骨接の名人 足のりやうじ 〽アヽもちつとしづかにやつておくんなさいまし わたくしはこんどかやば丁【茅場町】の米ぐらへ?やした 所がたちまち火事に成て買こんで置た米 を不残やいてしまう程の火事だがもと より火の中に斗いるのだから火はなん ともないが左の足をくじいて??のがなら ぬ所を雲かきてやつとたすかつたの でござります【升】 背骨りやうじ 〽 尾にて尻を打やぶる 〽ア はいつていたものをいてへはづだモシ おいしやさん わたしは小石川の御屋 敷の御門の家根へおちたのさ そこ で家根瓦でこんなに尻をやぶ つて大け我【ヵ】しておせわに 成ます ひはらを強くうつ 〽モシ 腕のりやうじ 〽アイタ〳〵うでがぬける〳〵 角ヺ折牛の角ト植かへる 〽アゝいてへ〳〵此当り角をおる 子雷首くじき 〽モシおいしやさま 此子にはこまります いふ事を聞ませぬから 【下の欄外】 嘉永三歳八月廿二日夜 【下の図】 落雷之場所附 【看板】外科骨接泥鏝療治