【表紙 題箋】 花様藻 【左上ラベル】 ■■ 【左下 資料整理番号のラベル】 JAPONAIS  5386 千早振 かもの社の 姫小松 よろつ代ふとも 色はかはらし 千早振 かもの社の 姫小松 よろつ代ふとも 色はかはらし 【右上の附箋】 Peintures d`oiseaux et de fleurs 58. Precieux album d`oiseaux neints d`a■■■        音こそ          たてね         色は  あしのやの   つたはふ軒の     村時雨 かくれ    す さきしより    散はつる  まてみし      程に   花のもと    にて はつ   か    へに    け     り  和哥の浦に   塩みちくれは    なき    かたをなみ     渡る あしへ   を  さし    て  田鶴 おく山に   ちしほの     もみち  色そこき    みやこの   しくれ      いかゝ    そむ      らむ 吉野山こその  しほりの   道かへて  また見ぬ      方の     花を       尋        ね         ん なこの      ま  海の   より  いり      なか かすみ        日を       む  の     れ   あらふ         は             おき               つ              しら               な                み       忘るゝ君か        こゝろとそ 住吉の        きく  あら人 神に  ちかひ   ても 有明の月     も  あかし     の   浦かせ      に  なみはか      リ   こそよる       と    みえし       か 秋ちかう  のはなりに   けりしら  つゆの   をける     草葉  色かは  も    りゆく うつら    鳴  まのゝ    入江の   はまか     せに      おはな       波        よる        秋の         夕暮 うつしうへは千世 まて匂へ菊のは       な 君か老せぬ  秋をかさ     ねて くらふ    山  下てる    みち      は  みちとせ      に     咲てふ   桃の花      にそ     有ける 春ふかき  いろにも有哉      住江の   底もみとりに     見ゆる浜         松 【裏表紙見返し 文字無し】 【裏表紙 文字無し】 【附箋】 東園殿基長卿【注】 よるの雨に 角印 【注 江戸時代中期の公卿】 【本文】   唐崎夜雨  よるの雨に音を 唐  ゆつりて夕風を  崎  よそにそたて   の松      る 【附箋】 中山殿兼親卿【注】おもふその 角印 【注 江戸時代中期の公卿】 【本文】  三井晩鐘 おもふそのあかつき 契るはしめそと 入相  先きく  の鐘  三井の 【附箋】 石井殿行豊卿【注】 雲はらふ 【注 江戸時代前期~中期の公卿】 【本文】  粟津晴嵐 雲はらふあらしに  つれて百ふ【「ゆ」に見えるが「ふ」の誤記】ねも   ちふねもなみの    あはつにそよる 【附箋】 持明院殿基雄朝臣【注】 露しくれ 角印 【江戸時代中期の公卿】 【本文】  勢田夕照 露しくれもる山  とをくすきゝつゝ ゆうひの  せたの   わたる  なかはし 【附箋】 園殿基香朝臣【注】 いしやまや 角印 【注 江戸時代中期の公卿】 【本文】  石山秋月 いしやまやにほの  うみてるつきかけ          は あかしもすまも    ほかならぬか          な 【附箋】 万里小路殿尚房卿【注】 まほひきて 角印 【注 江戸時代中期の公卿】 【本文】  八橋帰帆 まほひきてやはせに  かへるふねはいま うちての浜をあとの      追風 【附箋】 川鰭殿意陳朝臣 雪はるゝ 角印 【本文】  比良暮雪 雪はるゝ比良の  たかねの夕くれは はなのさかりに   すくる春かな 【附箋】 清水谷殿雅季朝臣【注】 峯あまた 角印 【江戸時代中期の公卿】 【本文】  堅田落雁 峯あまたこえて こし路にまつちかき   かたゝになひき   おつるかりかね 【附箋】 山本大納言殿 浅みとり 【本文】    僧正遍昭 浅みとり糸より       かけて  しら露を      玉にも   ぬける春の      柳か 【附箋】 今城中納言殿 月やあらぬ 【本文】    在原業平朝臣 月やあらぬはるや    むかしの春ならぬ  わか身ひとつは     もとの身にし           て 【附箋】 花園宰相殿 我か庵は 【本文】    喜撰法師 我か庵は   みやこのたつみ    しかそすむ  よを宇治山と       人は         いふなり 【附箋】 愛宕三位殿 吹からに 【本文】   文屋康秀 吹からに       むへ   野へ【ママ】の  山風を  草木の   あらしと   しほるれ      は   いふら             む 【附箋】 野宮中納言殿 色見えて 【本文】 人の    ものは  こゝろ   世の中     の    の     小野小町 花にそ   色見えて  あり   ける   うつろふ 【附箋】 油小路大納言殿 思ひ出て 【本文】   大伴黒主 思ひ出て  恋しき時は    はつかりの  鳴てわたると   人しるらめや