大坂大火場所附 【上段】 比は文久 三亥年 十一月 廿一日夜 四ッ時 西横ぼり 辺より 出火いたし 折しも西北 風はげしく 平右衛門町【注】勘四郎 町しほ町通り 安堂寺通り じゆんけい町金沢町 久宝寺町通り 久太郎町唐物町 通り 南本町 通り 残らす やける それよりいよ〳〵風はげしく して向川岸へうつり 両替町ふしみ町 のうにん町通り 追手町江戸町泉【和泉の誤】町 さいもく町此辺のこらず 【下段】 やけるしゆもく町 すゞき町しみづ町 山家屋町 はんにう【半入】町 かしは町 此辺 残らす 御屋 しき 様方 やける にしは 堺すじ 南は 長 ほり  迄 東は 玉造り いなり ば々【馬場】 杉山迄 明る 廿二日 七ッ時 よう〳〵 火しづ まり 人々 あんどの 思ひを なしに ける 【注 大坂の町名に「町」の略字「丁」が用いられているのですべて「町」に訂正す。】