《割書:諸国|大阪》大地震大津波細見一覧 嘉永七甲寅年 霜月四日巳之上刻 大坂大地震有之 人家所々崩れ残ハ 怪我人死人有之大二 騒動いたし候所よく 五日七ツ半時大地震 其上津波にて市 中大混雑一方ならず 流れ人家死人之義は 下の段二委敷しるす 誠二古今稀成大変成 べし〳〵おお大坂市中 夫々町別二いたし わかり安く一紙に表し 相認有之候其外諸 国同様大地震つなミの 場所も有之則左二くわ しくしるす 堺   《割書:地しんつなミ人家|流れはし流る》 岸和田  右同断 紀州  《割書:諸々津なミにて|人家流れ死人多し》 尼ケ崎 《割書:地震にて家数|三十軒余崩れ》 灘   地しん     にて     人家大二そんじる 雨之宮 《割書:地震にて八十|軒斗くつれ》 播州  《割書:網丁人家大ひ二|そんじる》 赤穂地しんにて家崩レ 大つなミ流れ人家有之 土地われ泥水吹出し塩浜 すごく大二そんじ死人数         しれず 三田  地震二て七十     軒斗崩レ其     近在九ヶ村二て     百四十軒斗崩るゝ 志州  大坂同時の大 鳥羽  地しん翌五日     大つなミにて  御家中市中大かた流  込死人数しれす其外  勢州川さき 松枝 津  神戸 白子 桑名    何れも同様之事 尾州名古屋 宮 あたミ 津嶋 さや 右大阪同様地震つなミ        大変 京都 丹後 宮部 亀山 右四口五ッ時より大地しんにて 五百軒斗り崩れ死人失人 数しれず 奈良 木津 伊賀上野  右地震にて少々宛人家崩れ           大二そんする