松竹大船第一線スタア総動員            絶対豪華版 新春封切!  大毎東日連載小説  吉屋信子原作  清水宏監督  池田忠雄脚色 辻一郎  上原謙 卯女   桑野通子 生方修三 佐分利信 品子   高杉早苗 原紀久枝 三宅邦子 八重子  三浦光子 辻友衛  藤野秀夫 家寿子  吉川満子 久保   大山健二 医者   水島亮太郎 巡査   坂本武 松や   高松栄子 鐘吉   トーチカ小僧 松竹の  家庭日記 天津映画館   電(2)二三二三番 新春「家庭日記」と同時封切「白鷺の歌」 【右頁上段】 怪談鴛鴦帳   脚本 波多謙治   監督 木藤 茂   撮影 川崎常次郎   配役 愛妾時鳥    鈴木澄子 逢川太夫    雲井八重子 侍女小菊    松浦妙子 侍女浪路    森 静子 時鳥の乳母お徳 柳 咲子 お時(後に時鳥) 中村小扇 百合の方    梅村蓉子 侍女桔梗    高山広子 同 千鳥    甲斐世津子 同 尾花    高松昌子 奥方撫子姫   草間房江 「梗概」徳川家一門の松平讃岐 守吉春には、妻を取る以前から の愛妾時鳥の方があつたしか、 も時鳥は吉春の胤を宿してゐた そのため吉春の寵愛は只管時鳥 にのみ注がれ、奥方撫子姫はあ つてなきが如き有様であつた。 が、時鳥の気持ちを察しる事の 出来ない若い撫子姫は、来る日 をたゞ焦燥と嫉妬のうちに迎へ てゐたところが、大守吉春は公 儀の命を帯び江戸へ出発するこ とゝなつた、予め、折あらばと 狙つてゐた撫子姫の生母百合の 方は、好機逸すべからずと吉春 の不在中姫に代つ御奥をあづか るとの名目の下に松平家へ乗り 込んで来た。吉春の出発した後 は全完に百合の方を盟主とする 反時鳥派の天下であつた。 【右頁中段】 二人は若い   原作 小出英男   脚色 陶山 密   監督 久松静児   撮影 行山光一   配役 笠井謹作  河津清三郎 妻たけ子  高津慶子 母おせい  田中筆子 愛人ゆり子 古川登美 父周平   大井正夫 弟斡【幹】夫   上田寛 「梗概」船大阪場に店を構へて ゐる資産家笠井周平の次男、幹 夫は恋人ユリ子との結婚を願つ たが、父親はユリ子を嫌つて承 知しなかつた。幹男はその恋の 成就の為ユリ子を誘つて何の考 へもなく東京にゐる兄謹作を頼 つて出奔した。 謹作も若い頃小間使をしてゐた たけ子と真面目な恋に陥ちたの だが両親の反対に合ひやむなく 自由な天地を求めて上京したの である……だがそれからの二人 は血みどれな生活と闘ひ謹作は どうにか一人前の演出家となれ てある劇場に働いてゐた。もと より生活は豊ではなかつたそこ へ幹夫とユリ子が転り込んで来 たのである。我儘勝手なユリ子 の振舞ひ世間の事は何一つしら ない幹夫の坊ちやん振りはたけ 子の心を暗くした。     次週は二十四日ヨリ     新興二大作     揺籃の歌     地雷火組 【右頁下段】 地雷火組   原作 大佛次郎   演出 西原 孝 大谷日出夫 浅香新八郎 尾上栄五郎 歌川 絹枝 高山 広子 国友和歌子 松本田三郎 原 聖四郎 光岡龍三郎 往年の名作「地雷火 組」が当時との感激 と興奮を再び粧ひも 新たにトーキーして 映画化なる? 次週 封切 新興京都 【左頁】 揺籃(ゆりかご)の歌 新興東京が初めて世に問ふ浜本浩原作の映画化 「婦人倶楽部」所載 原作・浜本 浩 脚色・如月 敏 演出・青山三郎 撮影・行山行一 廿四日封切 明眸 真山くみ子主演 新田実・江川なほみ・杉山美子共演   初恋の、すべてを捧げし純情も!無残、遂   にふみにじられ、愛しの我が子も行方知れ   ず! 哀れ! 麗はしく若き母が、愛児を   尋ねて、切なき胸に歌ふ、思ひ出の「ゆり   かごの歌」よ 処女も泣け! 母も泣け!   若さの感傷と純愛に涙せよ!