【表紙 題箋】 歌仙 【資料整理ラベル】 JAPONAIS  640 【貼付のメモ書き】 《割書:本阿彌》  光悦  《割書: 本氏ヲ松田ト云フ|太虚庵ト号ス》 書法ヲ近衛前久ニ學ビ書法ヲ海北 友松ニ學ブ云々 寛永十四年二月没ス年八十一 巴里千八百九十九年七月十七日  千里識 【同メモ書きの上下の手書きの英(払)字】 Honnami Koyetsou mort:1637 a 81 ans ーKo-etsouー 【ページ右上の資料整理ラベルと手書き文字】 JAPONAIS  640 JAJAPON 640 【ページ下部の手書き文字】 Don 7605 156 【貼付の仏字のメモは刻字を省略】 ふるらし      時雨 御室の山に    の 神なひ  なかる 龍田川紅葉は 左 人丸 【上部欄外に蔵書印】 【右丁】 左  躬恒 住よしの 松を秋    風  吹からに 声うちそふる 奥津しら波 【左丁】 左  中納言家持 まきもくのひはら  もいまた  曇らねは 小松か原に  あは雪のふる 【右丁】      して もとのみに 我身ひとつは    ならぬ のはる やむかし 月やあらぬ春 左  業平朝臣 【左丁】     へし あへすけぬ ひるはおもひに をきて     は しら露よる 音にのみきくの 左  素性法師 【右丁】   秋は悲しき     そ  声きく時   かの なくし 紅葉踏分 おく山に 左  猿丸大夫 【左丁】 吹かとそきく みねのまつかせ  たかさこの    に  更行まゝ みしか夜の 左  中納言兼輔 【右丁】 左  中納言敦忠 伊勢の海【「の」が脱落】 ちい【「ひ」とあるところ】ろの    浜に ひろふとも 今は何てふ かひかあるへき 【左丁】     すな あさきよめ   この春はかり  つこ心あらは ともの宮 とのもりの 左  公忠朝臣 【右丁】  かけつゝ  ちか露を きえしあさ   けり しられ ゆふへは   秋の 袖にさへ  左  斎宮女御 【左丁】  今や鳴らん をのへのしかは  高砂の さきにけり 秋はきのはな  左  敏行朝臣 【右丁】    おもへは 枯ぬと 人めも草も   ける まさり さひしさ 山里は冬そ  左  宗于朝臣 【左丁】  左  清正 あまつかせ  ふけゐの   浦に    ゐるたつの なとか  雲居にかへら      さるへき 【右丁】  逢はあふかは 年に一度      の  つらき七夕     そ 契けむ心  左  興風 【左丁】  左  是則 三芳野の山の しら雪  つもるらし 故郷寒く  成まさる也 【右丁】     見る  雪かとそ       を たついはなみ   けれは 風のさむ     山 大井川そま  左  小大君 【左丁】 物をこそ思へ ひるはきえつゝ  夜はもえ  焼【「焚」とあるところ】火の みかきもり衛士の  左  能宣朝臣 【右丁】  左  兼盛 しのふ  れと 色に出に   けり   我恋は ものやおもふと 人のとふまて 【左丁】  右  貫之 むすふ手の しつく   にゝ    こる 山の井の あかても人に  わかれぬる哉 【右丁】  右  伊勢 三輪の山いかに  待見む   とし   ふとも たつぬる 人もあらしと   おもへは 【左丁】  右  赤人 わかの浦に しほみちくれは  かたをなみ あしへを    さして たつ鳴わたる 【右丁】  右  遍昭僧正 いその神ふる     の  山辺の  桜花 植けむ時をしる  人そなき 【左丁】  右  友則 夕暮【「され」とあるところ】は蛍より  けにもゆれ    共 光みね   はや 人のつれなき 【右丁】 右  小野小町 わひぬれは身      を うき草の根     を たえて さそふ水    あらは いなむとそ    おもふ 【左丁】 右  中納言朝忠 萬よの始と  けふを   いのり    をきて 今行末を神     そ  かそへむ【「しるらん」とあるところ】 【右丁】  右  高光 春過てちり はてにける さくら【「うめ」とあるところ】   はな たゝか【香】はかりそ 枝にのこれる 【左丁】  右  忠岑 はるたつといふ  はかりにや 三芳野の 山も霞て けさは見ゆらん 【右丁】   右  頼基朝臣  ねのひする   野辺に   小松を    ひきつれて 帰る山路に  鶯そ鳴 【左丁】  右  重之 夏かりの玉え     の あしを   踏し    たき むれゐる鳥の たつ空そ    なき 【右丁】  右 信明朝臣 ほの〳〵と 有明の月の   月影に 紅葉ふきおろ       す 山おろしの風 【左丁】  右  順 水の面に照 月なみ    を  かそふれは こよひそ秋の  もなかなり      ける 【右丁】  右  元輔 契りきなかたみに  袖をしほ   りつゝ すゑの松    山 波こさし    とは 【左丁】  右  元真 さきにけり      我 山里の卯  花は かきねに    きえぬ 雪と見るまで 【右丁】  右  仲文 思ひしる人に  見せはや夜も    すから わかとこ  なつに おきゐたる露 【左丁】  右  忠見 いつかたに鳴て 行らむ   郭公 よとの    わたりの またよふかき       に  右  中務 秋風の吹      に つけても問ぬ    かな おき【荻】の葉   ならは 音はして  まし 【白紙】 【裏表紙】 【冊子の背の写真】 【冊子の天或は地の写真】 【冊子の小口の写真】 【冊子の天或は地の写真】