【右丁】 源俊頼朝臣(みなもと の とし より あそん) うかりける 人を初瀬(はつ せ)の 山おろし はげし かれとは いのらぬ   ものを 【左丁】    七十四番 此心は初瀬は山中にて嵐はけし き所也惣しての心にうかりける人 をはげしかれとはいのらぬをと なりはつせの山おろしは川の枕詞也 いのれども〳〵人の心ははげし ければたゞはげしかれとはい のらぬものをといへり定家卿 近代葉歌にも心ふか くまことにおよぶ まじきすがた なりと云々 【画面右下】 ㊞佐野喜 【画面左下】 一陽斎  豊国【國】画