【表紙】 亀の尾をひけるためしに老の波 やそせこえても万代や経ん 昌成 かめの尾のなかきためしを友としも 引やくらへんきみかよろつ代 義友 なれて猶御池の水に住亀も 君か友にて万代や経ん 昌圦 誰〳〵も御池の亀にをよひせし なれもと君か万代の友 定其 しま山をいたゝく亀の万代も 高きよはひをくらへませゝて 員著 万代もよはひへるらし池水の なかにすむてふ亀を契に 良澋 けふよりは亀をへたてぬ友となし 君かよはひや万代もへん 守位 いくとせかふりぬる池にすむかめを 友としなれてよろつ世やへむ 信堂 亀のすむ池のこゝろを老のなみ よせて友なふ千とせ万代 重遠 明くれの友とみ池にすみなれし かめのよはひの万世や経む 重樹 水たまるこれのみ池に処えて きみかともなる万代のかめ 万世を君に契りてみそのふの みいけになれてあそふ亀かも みそのふの池にすみえし亀こそは よろつよちきる君かともなれ 中立 池水のすみえし亀はよろつ代も きみか齢ひの友にさりける 信純 万代をみ池にすまむ亀なれは よはひ契りて君さかへませ 武定 よろつ代も心すゝしく池の辺に あそふ亀こそ君か友なれ 直温 かきりなき蓬か島にすむかめを 万代ふへき友とこそみめ 有戴 友とみる亀のかゝみに万代の かけをそうつす庭の池水 忠宣 けふよりは八十の湊にすむ亀も 君をともなん万代やへん 栄庵 島やまにおふてふ亀は万代を さかえまさなむ友にそ有ける 光成 よろつよを君にひかれてすむ亀も ともに八千世を歳に経ぬらむ 孝好 この君の万としむや頼むらむ 友と御池にあそふ小亀も 守智 うこきなき岩根をしめて住亀は 千代万代も君か友なる 六徳 とことはにたのしみ添る友として 亀のよはひを経なむ君かも 次春 健に栄行八十の君なれは 猶と齢は亀と諸とも 信近 もゝたらす八十瀬に遊ふ川亀は 君か道へむ万よのとも 範像 かきりなきともと砌のいけ水に 万代かけて亀やすむらん 常喜 万代もともに栄て動なき かめの尾山に契るよはひは 義宜 万代といわふ八十ちのけふよりも よわひの友と亀や契らん 永恵 八十とせの齢をはしめ尽せしの 亀にともなふ君かよろつ代 勝善 千世よろつかめも齢の友まちて おいせぬ浪にうきあそふらむ 宣風 此庭を蓬かしまと万とせ ともなふ亀やなれてすむらん 僖斎 すむ亀そ池のかゝみの曇りなく うつして君かよろつ代の友 信順 としたかきかめかよはひはおのれおへる 山をたのしむ恵もたくへん 周躬 うるはしき中と馴つゝあけ暮に みとりの亀の万代や経む 八■ つくりなす君か御池にすむ亀の よはひひさしき万代の友           利忠 ふちにすむ水のみとりの亀も猶 君にたくひて万代や経む 久高 万代もさきくへまさん松陰に みとりの亀を友と契りて 資能 万代も君に馴つゝそこひなき 御池に住る亀のゆたけさ 誠著 よろつ世の君かよはひの友とこそ み池に亀のすみなれにけめ 広典               上 いけ水のつきぬためしと万世を 君に契て亀もすむへき 光方《割書:上|》 すむ水の緑りの亀を友として 長閑に経なん君か万よ 正国 池水にすむてふ亀の万代も 君か御影を友とあふかむ 資富《割書:上|》 かめの上の大和言の葉万代の 友とし馴て君や遊はん 光寧 あふみの海八十の湊にすむ亀は よろつ世かけて君か友なり 基昭 君こそは千世よろつ代も松陰の みとりの亀を友とを見ませ 有孝上 うるはしき友とみとりの亀もしれ よきたくひなる君かよろつ代 鼎 み齢にたませる殿のおほ庭に 馴つつ亀も萬世や経む 石秀 万代を経ぬへき亀をともかきに きみか八十ちの末そはるけき 義涸《割書:上 |》 君はなを万代をやへむ亀のゐる よもきか嶋に住家もとめて 忠英 よろつ代の宿とみ池にすむ亀は 君かよはひを猶やちきらん 義章 きみならて誰かかそへん数そふる みとりのかめの長きよはひを 旧樹 万代と契りて遊ふ亀の尾の 生そふかすを君そ見るへき 光澄 み園ふの池の汀にすむ亀は 君かへまさん万代の友 信成 やすらけく君か経まさむ万代に みとりのかめもあえんとやする 能容《割書:上|》 静なるみ池の水にすむ亀も 君にたくひて万代や経む 光吉《割書:上|》 かはらすて亀を友とそ契りませ 君かよはひは八百よろつ代も 富潤《割書:上|》 万代を契りおきつゝことしより 亀を友にてよはひ経まさん 高久《割書:上|》 万代を亀に契てなれまさん 君かよはひそ限しられぬ 重巽《割書:上|》 万代とちきりそむらん限なき 君かよはひに亀の齢も 豊宗《割書:上|》 万代も亀を友にて栄ます 君かよはひそかきりしられぬ 一致《割書:上|》 友としてかはらぬものは万代の たからの亀のよはひなりけり 晴有 池水に幾万代もすむ亀は きみか齢の友とこそみめ 列采 かきりなくかわらぬ亀のよはひをや 君に契らん万代のはる 信行 みそのなる緑の池にすむかめも 君かよはひの万代をしれ 英信 いけ水のをのかみとりにすむ亀は 君かみるへき万代の友 旧 万代をかねてそ契る亀の上の やまよりたかき君かよはひに 利正 馴てすむ亀もおよはぬ万代に 千とせのかすを添ふるよはひを 文三 静けくもよろつ世経ませみきはなる 岩根に亀を友と見まして 散之 やそちより後のよはひの万代を  御池のかめに契る久しさ 此殿のみいけになれてすむかめは  おひせぬ君かよろつ代の友 あしたつもしらぬよはひの万代を  かめに契りてともにへぬらし 亀のすむ池の心に任せつゝ  きみかよはひを契れ万代 君かよはひあふきて亀もことし             より  ともと契りて万代や経ん 契り置く亀のよはひともろともに きみか千とせも万代やへん よろつよのみいけに友とすむ亀の  なかきよはひを君かことふき 万代をしめしよはひの亀よりも  かきり知られぬきみか寿 御園生の池のみきはにすむ亀そ  君か経まさんよろつよの友 かきりなき君かよはひにあえぬらん  みいけにすめる亀の子まても 万の年百うつしませにこりなき  みいけの亀によはひくらへて【落款】 処えし亀のよはひも池水の よろつ代やすむ君にちきりて 池のおものみとりの亀は万代も  かはらぬ君か友にそありける 池にすむ亀ならすして又たれか  よろつ世へては君につかへむ いけ水のみなれて社はかきりなき 亀のよはひを君かよへませ 千■《割書:上|》