左の歌の心は君をおもひそめ てよりたゞひとすぢにあひ見まく ほしとのみなげきつるに一夜あひ てはわかれのあしたよりはあるひ はおもふがまゝにあひがたくあるひは その人の心かはりやせんなどゝもの 思ひの数ましてあはぬまへうた乃 くろうはものかずならぬやうにおも はれあふてのちふかくなればなる ほどものおもひのますていなり   中納言敦忠(ちうなごんあつたゞ) あひ見て   乃 後(のち) の心に くらぶれば むかしは    ものを  おもはざりけり