【右上箱文字タイトル】 【タイトル】持○長者泣競 【内容右上から】 ため 〽モシ さんざいやの御しゆ人はナントこんどの大ぢしんはぜんだいみもんの ことゝもふし升が は【い?】かさま むかしより御とうちにはこのやうな大 へんは厶り升まい わたくしどもなどははなはだないぐわい大いたみで厶り升 しよぢ のちめんが百廿三ケ所こと〴〵く大そんじ そのうち五六十ケ所もやきました 又そのほかにゆやかみゆひ其かぶが六十八ケ所 おまけにくだり荷 もつははせんしてかいむ と申ことで がつかりいたしてきぬけのやうに なりました このやうすでは家じちや かし金のりそくもとう ぶんはまづおあいこゝ いへくらのいたみはせけん一とうのことゆへ ぜひもなし また〳〵やけずにけがのないのが御ほうべんと もふすので厶り升 しるしみな○印のそんしつだ らけで まことにとうはくいたし升 このうめくさは ほかにいたしかたが厶り升ぬゆへ これからは大けん やくをはじめるつもりて厶り升 そのけんやくのし かたはだい一がくひもので厶り升 まづあさめしは 上がたりうでよひのちやをのけておきそれにて ちやがゆ ひるはうめぼし二つづゝ やしよくはかうのものて ちやづけなまぐさものは五せつくばかり それもひものと きめるつもり しかしこのせつは米も大きにひきさげました れどまだ〳〵やすいところへはゆきません くだり米などは中 〳〵もつたいなふ厶り升から なんでもふけ米の壱石五六斗くらゐのをかひまして 三きね半位の米をくはせねは かんじようにあひませぬ この外一家しんるい のつきあひも二三十ねんほどもやめにいたすつもりで厶り升 もつとももの 見ゆさんはせうがいせず 湯は月六さい かみさかやきは十日めにきめ 手のうちは一せんもださぬつもり 此やうにけんやくいたしても 一代 や二代ではこのうめくさはできまいとおもへは さきがあんじられ ます もふ〳〵ほかによくはいりませぬ どうぞこれから弐百 ねんもいきのび もとのしんせうにいたして せかれへゆづりとふ厶り升 そん 〽いかさまたとへに申金まふけと死にやまひ せつないもので厶り 升 中〳〵よふいに金はたまらぬもの わたくしなどはせけんの持丸 がおゝくのぜに金をたくはへておかしやるはあぶないもの もし どろ卯がはいつてとられては せつかくこれまでくふものも くはず おもしろいめもせずにためたものを 一あみにやられては うまらぬことゝおもひ そこで金ておかず みな銭にしてたく わへおき升さすればどろ卯かはいつた所がきついことは厶り 升ぬ しかしこんどのちしんでは大きなめにあひました 御ぞんじ のとふりうちはゆがみ くらはそふくづれ たてなをさねばな らぬのが四五ケ所厶り升 かべ土のおきばにこまりよこ町の あき地をかりてかたづけ おまけにふか川の蔵を六十余戸 まへしろ物ぐるみそつくりやきました 其うへかけさきはとれず かしの有やつはかけおちするやらひつそくするやら べつさうはつぶれ井 戸はにごり ろくなことは一つも厶り升ぬ せけんの持丸は金くそをひると申 升が私は銭くそをたれ升夫に引かへ家職の者は銭もふけ酒さかなの くひあきる□□□□□ぢしんのおかけなまづいんらくとは此ことて厶り升 よく 〽アヽむねがいたい〳〵こんどの□□□□くつめこんだものを□□□ とはアなさけなや〳〵此□□□□□たことはないなむあま□□ 〳〵これからせう□□まづをたちまつち子孫永くおしん のうれひをの□□せゐくとへに〳〵おねがひ申升アヽ又むねがむか〳〵して きた伊左衛門のせりふジヤアねへがなまづエやんでは此むねがゲヱイ〳〵〳〵〳〵 【右下】 よくふか犬 〽ウワン〳〵 よくばりのこ【下が切れているので不明。以下同様】 いゝきみだふだんじひも けもしらずいけつ ばつかり一文のぜに かふにもなまづあ すやうにちり〳〵 たものを一ときに だすは〳〵おりい きだせ〳〵こん つらはろくな くらはぬへど なかまの くはな 金の だ 【以降数行あるが省略】