持丸たからの出船 持丸「あゝせつねい〳〵せつかくつめて ひろいためたのをいちどにはく とはばか〳〵しいなんの ことだかうゆふことなら いままでつかへば よかつた   げい〳〵〳〵〳〵 なまづ 「もしたんなあ なたふだん あんまり下法の 者をつめてなんぎをさせるからこのよふな くるしいくるしいおもひをなさるのだこれから心を なほしてぢひぜんとんをなさるがよろしよろしふござり升 ひろいて 「これ〳〵てまへたちはそんなによくばるなまだ〳〵 ゆつくりひろつてもたくさんだいいかげんにしてかりたくかりたくへ 出かけたがいゝをゝそふよ〳〵ひろいためてぢしんに ひどいめにあうといけねへから仮宅へいつてつかつて しまふほうがいい、諸方へのゆうずう になるなるから