佐野喜   崇徳院(しゆとくいん) 瀬(せ)をはやみ   岩(いわ)に  せか  るゝ 瀧(たき)川の われても末に あハんとぞ    おもふ  七十七番 此心ははやきせのいわにくだけたるなみ もわれては又あふてながるゝもの なればわが恋もそのど〳〵一トたび中わ れわかれたりともはじめむつまし くちぎりかはせし君なればたが ひにこゝろだにかわらずは又すゑ にあはるゝじせつもあるべしと いふ心あきらかなる御歌なり 香蝶楼 豊国画