【表紙】 五体不具毒解薬 寛政十二年 五躰不具毒解薬《割書:蘭奢亭作|豊国画》全三冊 夫(それ)外(ぐわい)邪(じゃ)易(やすし)治(しし)【治し易し】貧(ひん)の病(やまい)の/内(ない)傷(しゃう)ハ難(がたし)冶(じし)【治し難し】寒(かん)熱(ねつ) 温(おん)凉(りゃう)尤(もっとも)有(あり)_レ反(はん)【反有り】君(くん)臣(しん)佐(さ)使(し)くりも出(で)来(き)ぬ亡頼(とくもの)ハ親(おや) の勘当(かんとう)人参(にんじん)を用(もち)ひ当帰(とうき)の寄戸(いそうろう)となれㇵ金(きん)銀(ぎん)花(くわ) 犀角(さいかく)一両もなき難病(なんびょう)も人の異見(いけん)に肝心(かんじん)の蔵(ぞう)を 補(おぎな)ひ酒色(しゅしょく)の欲(よく)に匕(さじ)をなげさし稀(き)苓(れい)の家(し)妻(たば)をむかひ ちといゝ悋気(りんき)応変(おうへん)にし年(とし)を薬(くすり)にすれㇵいゆるを神(しん)の 如(ごと)し五体(こたい)不具(ふぐ)の毒(とく)を解(け)して北向(きたむき)の郭(くるは)通(かよひ)を止(やめ)れㇵ 外(げか)の方(ほう)剤(ざい)ㇵ薬袋(かたたい)もない大事(たいじ)の令郎(むすこどの)めつたにりやうじ                       めさるなァ   寛政十二申とし         蘭奢亭香保留 【右ページ・本文】 こゝにぐつとむかしのこと なりしがせいめいは しかとしらね どもふぐのゑんの うそをつくゆへかてつほう 先生といふ名医あり 瘂科婦人(あくわふじん) 科本道(くわほんどう) 外(ぐわい)科(りやう) のうちにあらで 薬箱ハあれども くすりをもたず みやくをもみず ただからだのやうす をはなせばたち まちなおすをことをしること 奇々妙々なる 医なりければ 諸人くんじゆ してりやうじを たのみける 【右ページ・挿絵内屏風の文字】 方粛殺百 非楽戦之子 侵南部邊風掃北 盧龍寒帰邊麟閣名 【左ページ・挿絵内】 いかさま  なるほど   さやう 【左ページ・本文】 内経(たいきやう) ̄ニ曰(いわく) 精神守 於内則 病自 何入とあれは 五たいのうちを 大丈夫に しておくか せんいちで ござる みやくは みるものでは ござらぬ びょうにんに 手をとる とはわるい   ことさ 【本文】 人間五たいのその 中に鼻口(こく)【ひくヵ】 耳目(じもく)は入 ようはやき もの又中にもたいせつ なるは目なり朝おきるから ばんのねるまですこしもやす みなくいるものなりこれをきつう つかうときはふうがんそとひのやまひ をうくるなりよつて目をばおか〳〵やすませて おもしろいものでも見せねばならぬものこのやすむ 事を しないで正月をするといふそのれいをいて 目に 正月をさせろと目ばかりづきんをかぶせ けるねんれいのかへりにはだいし から山下にてま めぞうをのぞき 女は■本くま いりの■■りの だいかぐらのた めにあしをとゝめ でつち子ものはそれ〳〵に 【左ページ】 にんぎやうしばゐでも はしけてみる目に正 月をさせるなり 【右ページ・挿絵内右下】 ひとでにふたご めをたすよあ ごいつでもやたし なんでもあれは その子の く■■ 【同左下】 さかやのこようも かるたはそつくり ひろうがの■き ■くりてもみて 目は正月を する■ めたすこよう のたちすがた とはおれが    ことさ 【左ページ・挿絵内上中】 正ぐわつに  なるとそとへ   あそびに目の    でたいといふに     よつて 【同左】 めでたひ   〳〵と    いゝける 【挿絵内中央】 けふはあるき どころが ■■■目 ■大き にくた びれた 【同右下】 としたまは 目が年めぐ すりをつかふ さかなもめ ざしひら目 などをくふ 【右丁 本文】 口はわさわひ のかとといへ ともくちが なくては よきも あしきも わからぬなり にち〳〵 みなをくちかせぎ ばかりして よく口に はつかわるゝ ものにて おやより口をば かうかうをし 子より 口をかあ いがり なつ になると まづくち には土用(どよう) かいりしと うりすいくわ【瓜・スイカ】 【左丁 本文】 どうめうじ【道明寺羹ヵ】 などもつてくる 口のやかましいと みるとかへつて おおくもつて くるなり 人のあし きことを みるとぢきに はなし鳥はつと うきなのたつ【浮名の立つ】を いとひて口ふさぎ をせんときんぐつわ【金での口封じ】 などはめければけして いわぬといふがひよつと はなしてはわるいによつ て人のくちには戸はたて られぬといふがここぞ立て やらんとすき戸をこしらへ引 立てあごのかきがねをひつかけて               おく 【右丁 中段】 どようの うちは すいくわはくわれ まい なせといつて みさつし すい くわくわぬは しよき【暑気】の うちだ  【右の台詞、何かの決まり文句の洒落と思われます】 ばいやく 【左丁 中段】 いきで ふきはづ やうにた のみやす 【左丁 下段】 ごしん ぞうへ どうめう じを上 ます おかつてへ めうがとしじ めをあげましたれ ば三分どのは身 ぶんほどかるい口 でござります みないつしよに して申ました めうがのこしゞめ 道明寺とは取合 せてこしらへ   ました 【本文】 五たいの口はきゝものにてある日 貴人(きにん)へししやの やくをいいつけられしかむま【馬】にのつてゆくべき はづのところなるをわれみちゆくことたて いたにみづをながせるごとくはやきに よつてかち【徒歩】にてまいるべしとてすぐ にたちいでける おりふしふりつゞく ながあめにみちはぬかつてあゆ まれぬをむりやりにいそき ゆきければあまりはやま つてけんくわのしきたいの きわにてくちはすべつ てまつさかさまにころ びければ主人の口上も なにもできず大きに せきめんする とりつき【取次】に    いでし人もきの         どくがる 【右ページ挿絵内】 おこしてあげ たいがこふいふ ときにはくちが おもくておい らがてぎ わにいか ぬものだ 【左ページ挿絵内】 せきめんに けさ■と あふらげの こころと たるこ 口から ころひた まいつた くはかうやと いふしやれた そふたけ玉川 のみつできの とくなことさ 【右丁】  【上段本文】 はなはいたつて おこつたものに てかう【お香】なとをな くさみして□しわ ぼうのきふくを まねきてはわか しりたるをかう まんにし むせうに【無性に】 はなかたかくなり う■なることを はなにかけて      ゐる ある日そうしか きてせつちんをかき まわしけれは なに とそこれをふせき くれとたのむゆへ はなに せうしをたててやるは よつほとてうほうなり  【中段台詞】 この中にはなをたかく してもたれもなへとも いゝてはねへかしかし かさ【瘡。天然痘】かくるとへこま ねはならぬ おれにやさか やきもねへものを せうしをたてるも    大わらいた 【左丁】 「花」の一字 書き入れあり  【白紙】 【右丁 白紙】 【左丁 上段本文】 みみはかほのよこに ゐてすくしもおこりの こころなくちとすま しかほはすれとひん ふくのふたつを しるなり よきこと をきくとき はよかれどもわるいこ とをは  きかぬ し ほう ろあ らふか といいけ ればやす いことのみ にかへを   ぬりける よきことをきくときは かやく【加役ヵ】なるによつて さつ そくとるべしとしゆう なことををおしへる 【左丁 中段台詞 右】 戸なかひつたて みみもなりふり かへでは ちとふじ ゆうた 【左丁 中段台詞 左】 みゝにぬる かへ おもひ たすた 【左丁 下段台詞】 かべにみゝ といふこ とはあ るか みゝにかべ とは ■かだ ぬり たての なまた さわゐを きものがよ これそうた 【右丁 本文】 くるわよりよひにきたりけいせいに 手のわつらいあり生れついたる二 ほんの手はあれどただ てがない〳〵とひやう ばんをするゆへりやうじ して下されとたのみけるゆへ【虫損部を別本より判読】 とつてかへりせんしゆくわん おん【千手観音】をもちきたりかうやく うりのやうにきりつきにせん          といふ まづひだりにゆみ【弓】をもた せたまふは はりのつ よきをもたせん御 手みぎ にや【矢】をも ち給ふは まことに おかし きやくに 異【矢ヵ】のつか いをや【「ゆ」ヵ】 んてやり をもちた まふは ■■ふ 神の 【右丁 本文】 やり さきを しり きやくの どうばら をえぐる 御手 しゆ じやうを もたせしは しゆじやう ゑん【衆生縁】の ある手 玉を もち給ふ はたまに くるきやく【客】 もだいしに してよき 玉とほめ らるべし れいをもち 給ふは物日もん ひ【紋日】のれいをはづ さぬためにならん 御手きやくは■■【「ふん(分)」ヵ】 といふゑんもご ざります 【右丁 中段台詞】 わつちやあの おかほかほ しい■【事ヵ】 座へな てい【このあたり意味不明】 もの さ おさとしをもつてい さわしゆ【「や」ヵ】るおてはご しやうておつまを いふ手ておつ     しやう 【左丁 下段台詞】 下のほうはやすうこざり ますかほにけんをもち 給ふはよくしばら【自腹】をきる 手こちらにりんぼう しゃうの手もありさ 上のほうは上手と申て たかふござります下は 下手と申すからたたでも あげます まん中の おがみんす といふ手 がいつち たかふ こざり ます 【参照 東京都立中央図書館所蔵本 https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100061649/viewer/9】 おいらんには こと〳〵く手 をつけて かへらんと するに しんぞうかたち いでわつちやとふ したものかなじみか おつせぬからりやうじ してくんなんしといふ そのふりそでの ふうもうつくし くて手も としそう おうにはあると みへしがよく〳〵みるに このふりしん のつめ いたつて ひつかくとはそ りやさる ものゝ 事で おつ ■ふ あしのつ めなら そつと 切て■ せはどう でお【?】ん せう 此子ゆびも これから身 かわりをださ にやなる めへ なくまたなじみもさして なきうちに大むしんを いゝちえもなくてながき つめにてひつかくゆへ きやくの大きにいた みとなりちのでる やうなかねを しぼりとる ゆへつい には大 きずに きれて しもふ なり よつて のこら ずつ めを きりて やり けるゝ ものおもひかほなる おとこきたりわたくし はきがくさつて どふも なりませぬ おりやうしを たのみます といふてくれは みやくをもみず それはさつそくのりやうしある まづきのくさつたときはきを ほうじるがよしちゃならばほう ろくあるいはほいろなどを もつてみな火にてほう ずるものなれどきはみづ にてほうしるが よしさすれば つちやかみ にて はで きずふね がせんいちと さけさかなは いしやな?て どをいれい ちにちみづのうへをわ ちくゆきこち??もどる間 よくほうじるさわるさする とほりへてもつけて?の?? ふねの しん ぞう はかわ よし げい しや の しん そう はかほ よし めう でご ざん す あん まり うは きは よす が上々 うはき ころ びは やめに せいと いふ もんさ どふ??だゆふかしにし ばなしでかたつたつむ りのことを?しいふ きりにもな???これと おそくなつ?内をあんじて 又きをつかふ迄ほうじても むだになるつゝしむべし〳〵 せわしなき人き たりいやわつちゃ ちつとの事には らをたちおゝさ じれていことた に??いふがや まいたなをり ませかうかといふ それはきがみし かくなつたゆへ とき〳〵きのはし といふことをせねば ならぬまづこの ごろはさかりな ればあすか山へ 花みにこざれと すぐにともな いさくらの下の しばのうへに ながくなつて ねているをあとさ きへまわりたを 引のばしさけさか なにてたのむ なとよつほと おかしきやつら これか ぜうふ になつ しおれ がかたを もつは 気(き)が曰(いわく) きをひいて みろとはおめへ がたのことだ のろまのこ びきじやある めいし つれのきはわみし のほうへゆくと いつて わかれだん 〳〵ゆくと なんたか みへるかみ へぬやうに なるときが とふく なつた と いふ でんろくやさかなが すへているなら よすが上ゝ すへたさかな になせかね つかふといふ      から ぜんたいきが たいぶもめて しわになつて あるひきめはし たゝ大きになから なりましたもつとも のばしたらは花を おろうと手を のばすとまた ながくなる それより きをあまり のばしたれば はらがへり しゆへ うなぎやへ はいり かば やきもな かやきに あつかい きをやし なふてくい けるかばや きをしたゝ かくふゆへ とくにならねば よいがとそばから そのやうにくつ てはきのとく     しや      〳〵       と       いふ なんにもい わすにき てくつて いるかおれが    すきだ のどへ でもつけへたら さすつて あけふ きをみ てするは いやみなした 此の本いつかたゑ まいり候とも早々 御かゑし下され候 【白紙】 みちをあゆむこといたつて へたなおとこきたりかへ なみよりみちがおそく てはなはだこまりま すなにとぞおりやう じたのみますと いゝければそれは さだめしあしが おもひゆへに らちがあ かぬだらう まつあしを はかりにかけて ゆくがよひと大 はかりをだして ひつかける それてはあしが たかいもつとうさ きのあしをみる よふにはねるよふ にかけねへ あしはかりおへねへ 六十くわんめはあるのさ おれがこふいふ みははかりに あしかけのゝ 字といふみが あらふ また としごろ四十ばかりの おとこきたり いたつてとしより めきてはなはだこ まりますゆへおくしと りをくだされもよといゝける いやそれはくすりにては なか〳〵いゑずそこもとは いたつてきたないきせう ゆへいのちがよごれてござる そのいのちをせんたくせねば ならぬやまひをさりみのく すりとなりきのほよう とならんはまづおんせんにて あらふべしとうじもいろ〳〵 ありといへどもそ■■■はあたみ がそうお■すべし なるほどあたみでは このいまゐのことだ にはのけしきはまた     かくべつじや ゑりあかのつい てるところよく あらてくんねへ ゑりあかだい じんといわれ ちやならぬ あたみはしほゆなればきこうの みにしみこみしせちからきしほ のよひしほとなるべしこのゆに ていちにちに五六度つゝみまはり ほどいるならばよきいのちのせん たくなるべし それもき■にせんと はしめから十度つゝも あらふならばあかはおつる ともあとのよわつと まつべしと くわしく おしゑ られ さつそく とうじにゆきにける これから一へき ■うへいつて 一かせいのもの すぐねとしよう とつしが とうじに■ たよりた あたく丸か いのち がかい ある 【参照 東京都立中央図書館所蔵本 https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100061649/viewer/14】 おしへのとをりあたみへ ゆきし人はみのやう せうともなれど もおつくふにおもい ゆかすにいのちの せんたくとなづけ さけなどおゝくのむと さけもどくなれ ばせんたくものゝのり のつよくきくかことし しやちらでわくなり しまひには人も手に あまし両そでゑり をひつはりやう〳〵お くつてやることよくある やつなり こなさんはあの川へ おちるとしぬところ たこれはさつはり ばかになつたいの ちめうがでもろ たそうだ ?さ??ふだ?? たけのせうも こすれた ふか? みつや? めめはいのちのかける とたかやへわつらいておい た?は いのちのせん たくにさけといふのり をつよくつかふときは 人の心のかたすみのあ くしよかよひときがか わるたび〳〵におよぶと しんせうもあらひがわと なり身もよわりしんるい よりつきをあてゝも中々 きれたしてはたまらずたゞ 人にきれてじや〳〵とほめ らるゝうれしかるはせうしな          ことなり あらつてはげたらいろの あげやにて松ばいろに そめの介■■■にあるみる ちやいへてもそめちんはや すくあからねへよ だんながいの ちのせんたく にござるといふ からおいらもて をふりたして きたのりつ けたる?? ぼうぐみ おねだり 申せ そりや だんなが ご?に?いは ねいはさ 【右丁】 いのちがさけがすきると なかなるむしどもよりあつ まりおもひ〳〵にむしのす くものをくつたりのり たんとすると だん〳〵むし がさわぎ だしおどり をおどるやら うたをうたふ やらなんだかぐら〳〵と いふてよしうさわぎ けるけいしやちややの はらいに一もんも なけれはむし どもは大 きにかぶ りける そのとき これには丸薬がよし と一りうきく 〽むなさ   わぎを   すると■   れるから    はらで    さわけ   してのむしさん  なすのなまづけ でおちやづかはどふ でござります あまり さわいで あつくなると むしあついといふ 【左丁】 たんまんきんたんわう ごんまたそのうへにきん 〴〵のはりをもちひ けるゆへさつそくおさ まるなり 一もんなしで  こんないさわぐ   といふはむしの    ゑゝとはおい     らがことだ さわり〳〵に  さくむらさきの せんきのむし さんはきんたまが 大きいからおどるが おかしい きうでも  すへられ   なへけりや        と コラあかりのき    わに     たいを     おくな     わりいしゆれ     だが大だいま     ふるしは      どふ       だ 【参照 東京都立中央図書館所蔵本 https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100061649/viewer/16】     【右丁】 うつくしき女ぼう をもちしおとこ だん〳〵おとろへ あこではいを おつているところへ 行けるがこれはあか りやうじでなければ なおるまじきぜつ するによつておどろく べからずとなにまじめに なつていはぞうをむすぶ とひとしく どろん〳〵とろ 〳〵〳〵といふと びやう人はうんとばかりにいきたへ たへけりみなおどろくをおしとどめ おしゆうといふと人だまのほの ふかすかにみへてとんでいじける をとらまへたくわへおいたるせう ちうを人だまのもへのこりの きれへたはよりひたすとたち たましゐ ぬけるひやう  にんさんと  いの?とぢき   もたりかど        だ   くろまく  のかけから たしらい  なりだ 【左丁】 まちほのふさかんにもへ あかるをひつとらへびやう人 のはらへさらへこみまたほうを むすぶとたちまち大ぜう ふのからだになりけるぞふしぎ なこともなんにもねへ人のいのち は火と水とでもつているその 水をつかふときは火がたかふり いつさんにもへてしまふなり 今せうちうといふみづにて しめせばもとのごとくになる それたからみづはあんまり つかふべからず これでぢきに  いかしてらせう   さけでいかさ    ぬ人もなしと 女ぼうはこのていを みてきもをつ ぶすまた此 りやうしもた のみてへがもう てうか?ずがねへから らいねんのことにしよう 【参照 東京都立中央図書館所蔵本 https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100061649/viewer/17          豊国画  香保留戯作   名たゝる有徳の         人の   いのちをのばしける  ゆへまことにいのちの おや〳〵どふせう といふほどに 千両箱を れいにもつてきたり  さま〴〵のりやうじを   こるほんふくしけるに   よつて金ぎん山の    ごとくつみかさね     土一升金一升の      とち万両のめで        たきはるを         むかひける 四十よねんうつかりと くらしましたおかげで  わかみのひをしり        ました ごたいふぐ のどくを けしてくつ たそめる ふところが たいぶあつ たかに   なり   まし     た 松田氏 【白紙】 【裏表紙】