【右丁】   八十三番 此心はあきらかなりしだい〳〵 にむかしをこひしく思ふほどに今の ものうしと思ふじだいもこれより のちには又こひしくてむかしかまし にて有けるものをとしのばんずる かとの心なり万みんのうへにある  べきうたなりなにごとも           すゑ〳〵    おとろへゆき      むかしににぬといふ        うらみなり 【左丁】 そ今(いま)は恋(こひ)しき うしと見し世  はれん しの また此比(このころ)や なからへは      朝臣    藤原清輔(ふぢはらのきよすけの) 【画面左側】 一陽斎   豊国【國】画