ちょぼくれちょんがれ 「きめうとうらいからだ大事(だいじ)くらがもろい引やれ〳〵〳〵〳〵 おもてへにげだせ「どうしたさわぎだたすけてくんねへ 二日の四(よ)つ時(どき)俄(にわか)のことでな天地(てんち)しんどうかゝあとふたりの地(ぢ)しんのむつごと なまづにけされてふんどしひとつでからだもせがれも ちゞみあがつてんねんぶつだいもく一どにとなへて おもてへころ〳〵戸板一枚(といたいちまい)生死(しやうし)のさかいだ こういふうちにもよくづらかわいておやじのゆづりの 大(たい)きんづゝみを落(おと)しはせぬかとさぐつて見(み)たれば さて〳〵大へんいつのまにやらどこへかおとしてどうした ものだとよく〳〵さぐればあんまりこはさにつるしあがつて でべそのきはになかくれてけつかるこれですこしはあんしんかなめの 鹿島(かしま)さんでもおやどにござらばこうしたくらうは きなかもあるめへよがなよつぴてうろ〳〵まご〳〵あつちの すみではまんざいらく〳〵のじゆくのあげたはてぶりのあみがさ すだちのまんまでねござも持(もた)ずにお小屋(こや)をねがつて元(もと)のわが身(み)に やう〳〵かへつた神(かみ)のいとくやおかみのおめぐみ◎ 【下に続く】 ◎豊年万作(ほうねんまんさく) 五(ご)こく成就(じやうじゆ) さりとは〳〵 めでたい こんだに ホウヲイ 【左端の文字】 ゆるがぬ願立