【巻物の題箋】 百人一首絵【繪】抄   十一 【本文】 此心はわだの原とうち出しところ あはれふかし大かたの人だにも舟路 のたびは心ぼそくかなしかるべきに いはんやるにんとなりてしらぬなみぢ にこぎはなるゝ心ねことたへがたきさま なりわだのはらとは海原の事にて やそしまはしまのおほき事をいへり 船にかりよそへて人にはつげよといへる こゝろそのかんせい尤ふかし 【画面のカルタ 上】  参議篁 和田の  はら 八十島   かけて 漕いてぬと 【画面のカルタ 下】 人には  あま        の つげ   つり  よ    ふね 【画面右下】 国【國】貞改 二代豊国画