《割書:ぢしん|みやうさく》|下徳参(げとくさん) 《割書:一潰【原本はてへん】|八百八丁》 一此|崩(くづれ)の義は鹿島太神の御夢想(ごむそう)にして一とたび焚震(もしゆる)ときは  三十六ヶ所灰となり震動(しんどう)は四里四方家蔵をくづし野宿(のじく)  するといへどものちは識事(しよくじ)すゝみて日銭まはり遊女(ゆうじよ)仮宅(かりたく)に  住ではんじやうし内福より金銀をはき下し下〻のうるほひを  つけいかなるなんじうにても五場所に御|救(すくひ)小屋をたてられやしなふ  なり世の中治すること震(しん)のごとし     |功能(こうのふ) 一 金のつかひたるによし   一 為金を下し 一 ゆうづうによし      一 借金|言訳(いゝわけ)によし 一 中ゟ下のうるほひによし 一 諸職人の手間はよし     |忌物(あしきもの)   家蔵ぢめん 一  もちるい   かしきん 一  とりるい いづれもあくどき強欲(がうよく)のものわるし 一 用ひかたは夜四つ時すぎ   寝耳に水でもちひべし 【中央下の台詞】 持丸 〽難渋(なんじう)なんもんで   御ざります