【上枠資料】 【同タイトル】 《割書:大地震|大津浪》忠臣蔵【横書】九段目【縦書】抜文句 【同上段左へ】 【上部】風雅でもなく しやれでなく 【下部】大道のかたへで 酒のんでいる人 【以下同様】 とんと絵(え)に  書(かい)たとふり 大黒はしのふね はんこう行合 してゐる人 折角(せつかく)おもしろふ えふた酒 ぢして茶屋から とんで出る客(きやく) たすきはづ して飛(とん)で出る 昼(ひる)めし前の ゆさ〳〵 是上られいと さし出(いだ)す 用意(ようい)の  気(き)つけ 飛脚(ひきやく)が来(き)たらば しらせいよ 遠方(ゑんほう)へ  出(だ)す手かみ おまへなり わたしなり  大工方 手伝 是は〳〵 いたみ入 往来(わうらい)で瓦(かはら)が おちてけがした人 わたしが役(やく)の  二人(ふたり)まへ 大地しんで にはかに男(おとこ)世帯(せたい) いかにやくそく □□□  つなみで  死(しん)だ人 【下段左へ】 そりや真実(しんじつ)か まことかと 大こくはしの  噂(うはさ)を聞(きく)人 家(いへ)にも身にも かへぬ重宝(てうほう) 銘々(めい〳〵)にかねを もたして 逃す人 途方(とはう)にくれし をりからに 在所(さいしよ)の親(しん)るいより むかひに来(き)た人 がてんがゆかぬ コリヤどふじや つなみで止(やん)だと おもふに又ゆさ〳〵 遊興(ゆうきう)に耽(ふけ)り大(おゝ)  酒(ざけ)に性根(しやうね)を乱(みだ)し 見舞かこつけ 柔やへ行 息子(むすこ) 日本一の あほふの鑑(かゞみ) 外(そと)へも出すじまん  顔(がほ)でへたつてゐる人 嘸(さぞ)本望(ほんもう)で ござらふ 材木屋 かういふ事が いやさに 年より子共を  在所(ざいしよ)へ預(あつけ)た人 絵面(えつら)にくはしく  書付(かきつけ)たり 遠方(ゑんはう)へ手紙に  封(ふう)じ込(こむ)はんかう 移(うつ)りかわ【は?】るは よのならひ  ぢしんも納(おさま)り  春(はる)のしこみ 【下の資料】   ぢしんほう〴〵ゆり状の事 一 此ゆり助と申者生国かしま要郡ゆるぎ村にて慥成くらす 者に付らい共請人に相立いへん江いたぶりほう〴〵にゆり出し 申候所ぢしん之年季の義は去ル未信州より八年かに 相当り御きう近国として越後三州慥に おどろき申候御しきせの義は夏はがふらじまふるへ 物一枚冬はみぢんつなみぬのこ一枚下るべく候事 一 上方筋五畿内五か国之義は申におよはず 四国九州まで相ゆるがせ申候若此者 夜中おさん殿のねまへはいこみない しやうのぢしんいたし候か又は 御大せつなる大蔵をこはしゆり にげかべおちいたし候はゞ急度しかる左官(さくわん) をもつて早速(さつそく)埒明(らちあけ)可申候事 一 宗旨の義は豆州さうどうはにて寺は 下田横町みなこけ横町ぐら〴〵さんつぶ れんじなむさんぼふつなみにまぎれ御望なく候 五八そうのなんせんにては無之若此ぢしん の義に付諸々にてゆり出し候者無之万一ゆり かへし等致候はゞ我等ぢしんにまかり出かなめ石を以て ぎうとおしつけきでん江駿河も御くらふ相かけ申 間敷候五七留一たんゆつて九は病の如し                 いなかけんのんじ門前                   家内つぶれ候へ店   しんどう元年      請人   もへ出しや火事兵衛     なまづ十一月      おさかいゆり通り                      にげだし横丁               人主   つらきや大地郎店                   ぶなくやこわ右衛門  大坂町屋敷大つなみ打寄場    橋〳〵屋おち右衛門様