【タイトル・内容と合わないが…】  大地震全図焼跡 【このコマにはタイトルだけ翻刻でよかったと思われますが、以下の入力済み分は消さずに置きます。本文はコマ2コマ3にて翻刻済みです。】 岡部様戸田大炊様□家戸田様本郷丹後守様松平豊前守様大ひにやける 榊ばら式部太夫様半やけ小出信濃守様大そんじ此へ□□【ん御】やしきがた焼るきし橋 通り一つ橋通り御屋敷方所々そんじ夫より飯田町へんそんじ九段坂上番町辺は御武家方 格別のそんじなし○領国辺馬喰町横山丁浜丁富沢丁辺又本町石町銀町辺少々そんじ ○又御府内北の方へ千住宿大ひにそんじ小塚原遊女やのこらすやける又新吉原 五丁町とも残らず焼て大門外五十軒西かハ残る夫より田町竹門田中三谷 此へん大ひにそんず山の宿そんじ聖でん町大ひにくづれ馬道芝居町三丁共 残らす焼て尾上菊治郎の家より一とかセ十軒ばかり残る夫より花川戸 辺大ひにそんじ浅草本堂ハつゝがなく地内は処々そんじ金龍山餅やの 所より二三軒くづるゝ但し五重の塔かしらばかり少々かたむく伝法院 少々そんじ又並木町所々そんじ駒かたより出火して黒船町三好町河岸 通まで焼る也此所一番組消留る又御蔵前通り少々そんじ夫より浅草 あべ川町辺寺々大ひにそんじ菊やばし角新堀ばた少々やける 東本願寺地中諸々大ひにそんじ西東門たをる本堂つゝがなく 夫れより下谷広とくじ通りハ寺院町家民家地所々大ひにそんじ 此辺藤堂様立花様其外御大小名御やしき所々そんじ三味堀 佐竹様格別の事なし又下谷坂本二丁目少々やける三の輪金杦 又上野車坂通り諸々土蔵かハらや大ひにそんじる ○同下谷三枚橋通りハ井口のかわより伊藤松坂屋迄焼右松坂屋ハ土蔵十二戸前落す 夫より御徒町井上様半分焼石川様大ひに焼黒田様半分焼小笠原様大ひに つぶれ堀様御殿そんじ長者町上野町へんのこらず焼大門町やけお成かいどうハ 和泉橋通りまで焼池の端かや町通りむえん坂まで焼出雲様榊原様残る也 湯島天神社少々そんじ門前ハ黒門町三組町まで所々大ひにそんじうら通り れいうんじ前此へんかうじむろわれて大道三尺ほど穴あく夫より妻恋坂 稲荷本社土蔵少々そんじ町内一軒も別条なし夫より神田昌平橋 伊賀様 建部様大そんじみぞ口様半くずれ内藤様表長家大ひにそんじ 同朋町お土蔵所町金沢町旅籠より東ハお成かいどう西ハ本郷南ハ昌平橋迄 所々そんじる本郷通りハ格別の事なく加州様御やしき辺所々そんじ 丸山駒込へん諸々そんじ根津ハ二町ともそんじ谷中団子坂通善光寺坂へん 諸々そんすといへとも格別の事なく又王子へん稲荷十条まで所々そんじるなり ○又東橋むかふハ松平すわの守様御殿焼て本所石原より出火して弁天 こうじより法おんじばしより同所割下水津がるえっちうの守様大ひにそんじ 此辺御小屋しき大ひにそんじ夫より亀井戸辺まで所々そんじる也又立川通りへ相生町 二丁目より出火して緑町より花町まで焼小梅辺所々そんじて少々出火あり又深川ハ 御船蔵前町辺大ひにそんじ出火してさい幸寺少々のこり大久保様御屋しき半やけ のみ蔵半分やける又八名川町より六間堀中の橋森下町より高橋まで焼留る 又一口ハ相川町より一の橋通り大しま町はまぐり町黒江町東側(かハ)半ぶん残り 八まん宮社ハ別条なし表門鳥居そんじ三十三間堂別条なし 木場へん編所々 そんじ靈かん寺門前扇ばし辺小名木川辺所々そんじ○山の手ハ四ツ谷 十月十三日  安政二卯 十月二日|江戸大地震出火場所分(えどおほじしんしゅっかばしょわけ) 夜四ッ時         瓢磐堂 頃は安政二年十月二日夜四ッ時にはかに大地しんゆり出し御城外は神田ばし内は 御大守方御殿むき所々大ひにそんじ酒井左衛門尉様小笠原左京太夫様御屋敷 そんじ酒井うたの守様御むかふやしきとも焼る森川でわの守様やけて常磐橋 内は松平越前守様大そんじ戸田うねめ様そんじ夫より和田ぐら御門内外 大地大ひにわれ松平ひごの守様御そへやしき松平下ふさの様やける内藤きいの守様 松平いがのかみ様松平けんばの守様そんじ西丸下牧野びぜんの守様本庄あき様本多越中守様 酒井右京様お馬や大ひにそんじ馬場さき御門大番所焼る夫ゟ大名小ちは織田様増山様 ひぜん様此へんそんじ遠藤たじまの守様焼る小笠原左衛門輔様長家そんじ少々焼る又火消 やしきは焼る因州様そへやしき焼る松平さがみの守様東北ながや焼る表御門より御殿向 南方残る夫ゟ松平あわの守様おもて御門そんじ松平とさの守様そんじ夫より松平 右京之輔様おもて御門大そんじ南の角少々やける永井とふ〱みの守様本田中つかさ様焼る 土井大いの守様南の方少々焼る外桜田通り上杉様板倉様あき様黒田様おもて 長家大そんじ虎の御門内かすみが関へんの御大名やしき大ひにそんじ松平市の 守様戸田捨二郎様松平しなのゝ守様阿部いなばの守様相馬大ぜん様西尾 おきの守様水野でわの守様大久保するがの守様朽木近江守様亀井様表 長家少々焼る有馬びんご守様南部様北條様松平時の輔様伊藤様薩州様 せうぞく屋敷西ながや焼る土手鍋島少々そんじ残る夫よりからつ小笠原様 真田しなの守様石川重の助様北條みのゝ守様大岡ゑちぜんの守様此へん 大きにそんじる此日比谷御門外松平肥ぜん様ゆけ毛利様少々やける 虎の御門外京極様稲葉様木下様此へんよりあたご下どふりやぶ 加藤様秋田様松平おき様此辺大小名少々のそんじなり又永田馬場は 九鬼様丹羽様大村様細川様井伊様此へん大小名少々のそんじなり 山王社ふじなり夫より久保町辺は兼房町本郷代地かじ町備前町 伏見町此へん大ひにそんじ烏もり稲なり辺大小名少々のそんじ也 又新ばしへんは少々のそんじにて柴井町両側は残らす焼露月町 宇田川町神明町三島町大いにそんじ芝増上寺は山内とも別条なし中 門前浜松町四丁此へん少々そんじ夫ゟ金杉橋通そんじ夫ゟ新銭座新網 芝浜辺共そんす又仙台様脇坂少々そんじ田町九丁大戸より品川辺は少々のそんじ也 又日本橋辺は東の方は四日市ゟ江戸橋辺まで少々そんじ小船町辺ゟ小網町へん夫ゟれいがん島 辺迄土蔵大半そんじ茅場町辺ゟ新川新堀所々そんじ夫ゟれいかん島しほ町片側焼る 夫ゟ八町堀辺少々そんじる鉄ほうずは湊町明石町辺大ひにそんじ松平あわぢの守様やける 【以下次ページと重複】 それゟつきじ一ゑん大小名こと〴〵くそんじ本願寺寺中そんじ本堂つつがなし夫より 小田原町へん大ひにそんじ木挽町辺は少々のそんじ也浜御殿所々そんじ佃島は焼る京橋辺は 南傳馬町二丁目三丁目疊町五郎兵へ町具足町柳町常磐町かが町南大工町因幡町中通 鈴木町竹河岸迄燃る夫ゟ南の方は銀座町辺ゟ尾張町へん迄所々そんじ又日本橋 北の方は室町より今川橋辺まで所々そんじ神田通は横立十文字に所々そんず筋違 それよりつきじ一ゑん大小名ことごとくそんじ本願寺寺中そんじ本堂つゝがなし夫より 小田原町へん大ひにそんじ木挽町辺は少々のそんじ也浜御殿所々そんじ佃島は焼る京橋辺は 南伝馬町二丁目三丁目畳町五郎兵へ町具足町栁町常磐町かが町南大工町因幡町中通 鈴木町竹河岸迄焼る夫より南の方は銀座町辺より尾張町へん迄所々そんじ又日本橋 北の方は室町より今川橋辺まで所々そんじ神田通は横立十文字に所々そんず筋違 御見付つゝがなく又駿河台よりお茶の水辺所々そんじ小川町通りは土屋様稲葉様 びんご様大ひにそんじ夫より堀田備中守様十之字内藤様御火けし屋敷やける 岡部様戸田大炊様□家戸田様本郷丹後守様松平豊前守様大ひにやける 榊ばら式部太夫様半やけ小出信濃守様大そんじ此へ□□【ん御】やしきがた焼るきし橋 通り一つ橋通り御屋敷方所々そんじ夫より飯田町へんそんじ九段坂上番町辺は御武家方 格別のそんじなし○両国辺馬喰町横山丁浜丁富沢丁辺又本町石町銀町辺少々そんじ ○又御府内北の方へ千住宿大ひにそんじ小塚原遊女やのこらすやける又新吉原 五丁町とも残らず焼て大門外五十軒西がハ残る夫より田町竹門田中三谷 此へん大ひにそんず山の宿そんじ聖でん町大ひにくづれ馬道芝居町三丁共 残らす焼て尾上菊治郎の家より一とかわ十軒ばかり残る夫より花川戸 辺大ひにそんじ浅草寺本堂ハつゝがなく地内は処々そんじ金龍山餅やの 所より二三軒くづるゝ但し五重の塔かしらばかり少々かたむく伝法院 少々そんじ又並木町所々そんじ駒かたより出火して黒船町三好町河岸 通まで焼る也此所一番組消留る又御蔵前通り少々そんじ夫より浅草 あべ川町辺寺々大ひにそんじ菊やばし角新堀ばた少々やける 東本願寺地中諸々大ひにそんじ西東の門たをる本堂つゝがなく 夫より下谷広とくじ通りハ寺院町家武家地所々大ひにそんじ 此辺藤堂様立花様其外御大小名御やしき所々そんじ三味せん堀 佐竹様格別の事なし又下谷坂本二丁目少々やける三の輪金杦 又上野車坂通り諸々土蔵かハらや大ひにそんしる ○同下谷三枚橋通りハ井口のかわより伊藤松坂屋迄焼右松坂屋ハ土蔵十二戸前落す 夫より御徒士町井上様半分焼石川様大ひに焼黒田様半分焼小笠原様大ひに つぶれ堀様御殿そんじ長者町上野町へんのこらず焼大門町やけお城かいどうハ 和泉橋通りまで焼池の端かや待ち町通りむゑん坂まで焼出雲様榊原様残る也 湯島天神社少々そんじ門前ハ黒門町三組町まで所々大ひにそんじうら通り れいがんじ前此へんかうじむろわれて大道三尺ほど穴あく夫より妻恋坂 稲荷本社土蔵少々そんじ町内一軒も別条なし夫より神田昌平橋通り 伊賀様 建部様大そんじみぞ口様半くずれ内藤様表長家大ひにそんじ 同朋町お台所町金沢町旅籠町より東ハお成かいどう西ハ本郷南ハ昌平橋迄 所々そんじる本郷通りハ格別の事なく加州様御やしき辺所々そんじ 丸山駒込へん諸々そんじ根津ハ二町ともそんじ谷中団子坂通善光寺坂へん 諸々そんすといへとも格別の事なく又王子へん稲付十条まで所々そんしるなり ○又東橋むかふハ松平すわ【「う」抜カ】の守様御殿焼て本所石原より出火して弁天 こうじより法おんじばしより同所割下水津がるゑつちうの守様大ひにそんじ 此辺御小屋しき大ひにそんじ夫より亀井戸辺まで所々そんじる也又立川通りへ相生町 二丁目より出火して緑町より花町まで焼小梅辺所々そんじて少々出火あり又深川ハ 御船蔵前町辺大ひにそんじ出火してさい幸寺少々のこり大久保様御屋しき半やけ のみ蔵半分やける又八名川町より六間堀中の橋森下町より高橋まで焼留る 又一口は相川町より一の橋通り大しま町はまぐり 町黒江町東側(かハ )半ぶん残り 八まん宮社は別条なし表門鳥居そんじ三十三間堂別条なし木場へん所々 そんじれいかん寺門前扇ばし辺小名木川辺所々そんじ〇山の手は四ツ谷 しほ町へん所々そんじ水道樋口(ひくち)つぶれて水あぶれ出す事川のごとし 夫よりさめが橋大そんじ又かうじ町少々そんじ赤坂一ゑん少々そんじ相はたけ 黒田様大ひにそんし青山六とうの辻へん大にそんじ麻布へんはかくべつの事なし 西の久保かみや町辺大にそんじ歌い【唄の記号有」】抑此度の天災は古今にたぐひなく新よし原町斗り 死亡凡三千余人御府内の人々損る事八万余人そんじたる場所三千二十町余そんじたる 土蔵数拾万二千余出火類焼の場所三十七ヵ所寺院堂社のそんじ六百三十軒 いち〳〵数(かぞ)へあぐるにいとまあらず遠国他方の縁者に早く告ん為に巨細に記す者也 【黒大枠内の左隅枠内】 御仁恵御救小屋之場所  幸橋御門外  浅草広小路  深川海辺新田 上野宮様御救小屋 上野山下 【黒枠のそと】 地震除神歌  水神の告に命を助かりて         六分の内にいるそうれしき