【巻物題箋】 百人一首絵抄  三十七 【巻物本文 解説】 此心はいひかはせし人のもとへゆき たるに その人のつれなくてあはず して立わかれ かへるころ 有明の月 を見てうらめしく思ふさま也あふ てのかえるさ也ともかゝるそらは かなしかるべきにましてや つれなく てかえりし つらさ これよりしてのち 〳〵までもわすれかね あかつきほど 物うきものはなきやうに思はるゝなり 【かるた上の句】 壬生忠峯 有明の つれ   なく みえし わかれより 【かるた下の句】      ものは【四行目に】 あかつき  はかり   うき【一行目右下へ】 なし