【一枚目から続く】 ろうのふしかしおれ たちもあのときには どうしようと おもつたが この あん ばい では すこ しは おち ついた ようだが しかし まだ〳〵 わからねへ 藝人 〽いやおまへさん がたはこのたい へんでもそう たいそうにを しよつてあるき なさつてもづん〳〵 うれるからあんしん だかわたしらなぞの みぶんではこれからは まことにこまりきります しかしもうそろ〳〵とほう〴〵が おだやかになつてきたかららい はるはよなをしでござりましやう 人足 〽アゝうめへさけだしてこのおゝなまづの かばやきはまたかくべつにうめへわへこのあじ【「ら」に見え、それでも意味は通じるが「じ」の誤記だろう】 をしつてはこてへられねへしかしこんな ことはそうたび〳〵はねへとかしまのおやぶん いつたからいまのうちおもいれ【注】くつてやろふ 【注 「思い入れ」の約。思う存分。】 【中段】 しやかん 〽いやアこれは ありがてへ このこと〳〵 どれ はやく して やりてへ すぐにか わりを たの□【み?】 升 【下段】 あまりながく つゞいてはあとが わりいからは やくよなをし 〳〵 くら持 〽ヘイおまへさんかね おあつらへができました いやもこんどのぢしん にはおゝきなめに あいましたはやく おあがりなさり まし 大工 〽ヲイ〳〵あねさん もうひとさら はやくやいてくんな このあじをしめ てはこてへられねへ そしてさけもよ はやくしてくんな 【別本 石本コレクション】 【https://iiif.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/repo/s/ishimoto/document/0c3cb45a-0c0c-4c70-84d0-41378c6fe2f3#?c=0&m=0&s=0&cv=0&xywh=-1191%2C-1%2C7373%2C3328】