【上の資料】 【太枠外】 新ぱんわらいの種本 【上段左へ】 おそろしい 大きいねへ 今朝の じしん あれさ なかれる よ つなみの 人々 こしが ふら〳〵 するよ 今朝の じしんで 利上をしな いからながれ たよ 下田のつなみ またつゞけ るのかへ わたしやいやたね 二度目の じしん 【下段左へ】 にきつたら はやくおいれよ 火事の弁当 わたしや もうがつ かりしたよ 地しんのあと あれさ しにますよ じしんの 牛馬 あれさ いくよ 御国の はや使 いつそうれ しい ねへ 御ひざもと 【下の資料】 【太枠右タイトル】 《割書:ゆら|ゆら》豊(ゆたか)問答(もんとう)《割書:なまづめがつち うごかして市中に|土蔵の山をつみ かさねけり》 【上段左へ】 しんだ人もないのに 小づかはらとはこれいかに ○くわじがなくても 月やくといふが ことし ひやざけをのんで やけざけとはこれいかに  ○地(ぢ)しんのいらぬまへ からのみつぶれ るがごとし いたみもせぬにくづれ ばしとはこれいかに ○やけもせぬのに かぢばしと いふがごとし 地(ぢ)がさけもせぬ所(ところ)を わり下水とはこれいかに ○大はそんしてもとく  右衛門(ゑもん)丁といふがごとし 大ぜいのたをれものを しにんとはこれいかに ○数(す)千人の御 火(ひ)けしを 御にんずといふがごとし 七丁ある丁を五丁まち とはこれいかに ○一つのほりを さんやほりといふがごとし 【下段】 つちいぢりもせぬに どろぼふとはこれいかに ○やけばのてつだい にもあらでごまの はいといふがごとし 火をふせぐ ためのくらをぢしん につちをおとすとはこれ いかに ○いきてゐる人 でもぼんくらといふがごとし いがまぬいへを 三かくとはこれいかに  ○地(ぢ)しんまへに井戸が にごつてもきよすみ 丁といふがごとし りつばにそうぞくする かねもちのいへをつぶれ 家とはこれいかに ○こわれた土蔵(どそう)でも いゝくらといふがごとし ゆがみもせぬにすじ かいとはこれいかに ○たをれぬ所も よこ丁といふがごとし くろくもない いなりさまを くろすけとはいかに くろいへいのそばにあるを 四郎兵衛といふがごとし