人農(にんのう)虚(うそ)八百代 有頂天王(うてうてんのう)の 御宇(ぎよう)気味悪大尽(きみわるだいじん)ぐら腰(こし)に わたりて家破台(やばだい)の詩(し)をよまんと すれども   句々(くゝ)混雑(こんざつ)してその意(こころ)を解(げ)すこと   不能(あたはず)其時(そのとき)天(てん)より一疋(いつひき)の小鯰(こなまづ)まひさがつて   ひげを以(も)て字行(じぎやう)の導(みちびき)をなせしとぞ 【上段右】 流難休(りうなんやすみ) 施行金(せこうのかね) 【行に左ルビ:ぎやうの】 家人鯰(かひとなまづ) 【上段中】 金人潰(きんひとつぶれ) 阿玉砕(あたまくだけ) 胆飛縮(きもとぶちゝみ) 【上段左】 借小高(しやくこたかく) 大銭通(たいせんつうじ) 職動止(しよくうごきやんで) 【下段右】 土地灰(どぢはいの如く) 面蔵青(めんぞうあをし) 新児粉(しんのここの如く) 【下段中】 雑質散(ぞうしちさんず) 什物焼(じふもつやけ) 財空損(ざいむなしそんじ) 【下段左】 用安苦(ようあんくるしみ) 勧心(くわんじん)の要(かなめ) 野民為(のたみため) 【裏】 東京大学図書之印 0011841582