百人一首繪抄   十六
此心はゆきひらいなばの守ににんじ
いなばのくにを知行してかの国へくだる
ときそのしる人むまのはなむけをせし
ときいつかへり給ふといへばまつ人あらば
やがてかえりこんとてかくよめりされ
どもわれをまつ人はあらじとそこ
しんにふまへたる歌なりいなばのやま
とはいなばのくにの山といふ事なり



中納言行平
立わかれ
いなばの
山の
峯におふる

松とし
きかは
今かえり
こむ